2011.06.28

県議会、私の一般質問原稿です。

6月29日、以下は本会議での一般質問の原稿です。ご意見ください。
民主・みらいの野田富久です。
 東日本大震災と原発事故で被災されました皆様にお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた皆様に謹んで哀悼の意を表します。また、被災現場で復旧作業や福島原発で身を挺しての収束作業に取り組んでおられます皆さん方のご労苦に敬意を表します。

3.11は極めて深刻で未曾有の大参事でありますが、この教訓をこれからの日本、福井の行く末にしっかり活かし、決してその負担を子々孫々に残す訳にはいかない、そんな思いを込めて以下質問と提言を行います。

福島第1原発事故を受け、一昨日の福島県議会では、自民党県議の質問に答え、佐藤福島県知事は「福島第一原発は収拾の兆しが見えず、原発の安全神話は根底から覆された。」として、「原子力に依存しない社会を目指すべきだとの思いを持つにいたった。」との報道がありました。また、山口県知事は中国電力の上関(かみのせき)原発計画で公水面埋め立てを認めないとの方針を表明されたとのことです。この原発事故は国内外に大きな衝撃を与えています。

さて、西川知事は、この事故を受け、翌日には、現地への災害救援支援を行う一方、県内の3原発事業者への安全対策に万全を期すよう要請されました。国に対して、経産省には情報開示や原因究明、防災対策、耐震安全性など緊急要請を行い、文科省にはもんじゅの安全確保を要請、さらに、4月19日には海江田経済産業大臣に安全基準の設定など要請されてきました。この間の知事の的確なる対応と事故の課題を提言したことに私は高く評価したいと考えます。

ところで、福島原発事故を受けて、菅直人首相は5月6日夜、緊急記者会見を行い、中部電力に対して浜岡原発のすべての原子炉を停止するよう要請したと発表しました。

6月18日、今度は海江田経産大臣が浜岡以外の原発の再稼働に向けて「安全宣言」を行いました。これを受け、経産省 原子力安全・保安院の黒木審議官が21日の午後来県され、満田副知事らが対応されました。
黒木審議官は国際原子力機関(IAEA)に提出した政府の見解と各地の原発の安全対策を「妥当」と評価した説明をし、原発の再稼働を要請したと言われています。そのあと、県議会においても、県内の原発の運転継続や運転再開することに安全上支障はないとの断定的な報告を行いましたが、各議員の厳しい指摘を受けて、帰られました。

 その後、海江田経産大臣はなおも原発立地県へ協力要請を求めて各県へ出かけると表明していますが、大臣は西川知事が投げたボールをしっかり受けとめることもせず、先だっての原子力安全保安院の説明をするのではないでしょうか。大臣が保安院同様の思惑でのご来県ならば、新たなステージの進展はあり得ないと思います。
① 知事はこうした国の姿勢についてどのように受け止めているかお伺いします。

さて原発事故ですが、6月6日に至って、原子力安全・保安院は福島第一原発の事故原因は津波でなく、地震から始まったことを初めて公表しました。遡ること、東京電力は5月15日、1号機では津波より前に、地震の揺れで圧力容器や配管に損傷があったことを公表しています。保安院は、地震から3時間後、津波から2時間後の午後6時ころに圧力容器内の水位が低下し、加熱した燃料棒が壊れ始め、その一部が格納容器へ漏れたことを公表したのです。

そして、少しの遅れが最終的にはメルトダウンにつながったのであります。わずか507ガルの地震の一撃でECCSの高圧注水管が破損し、冷やすことができず、最悪の事態になったのであります。

今、国や電力事業者は津波対策で、外部電顕確保の手立てを行い、安全を強調していますが、ここで認識しておきたいことは、津波の前に、構造的な問題が地震により決定的なダメージを受けたという認識に立って、耐震での安全対策を講じなければならないということです。

本県の原発は、2008年、原発の耐震設計審査指針の改訂を受けて、各電力事業者は施設の耐震安全評価の見直しを行いました。例えば、美浜原発は基準地震動の最大加速度を405ガルから600ガルに、もんじゅは直近に活断層が存在することを認め、6.8の地震の可能性を認めました。

しかし、神戸大学の石橋克彦名誉教授は活断層が認識できないところでもM7級は起こりうる。1891年の濃尾地震や1995年の阪神大震災のように隣接の活断層が連動したことも指摘しています。

また、敦賀半島においては、1586年の天正の大地震、1662年の寛文の大地震など、古文書から地震災害の史実が明らかとなっています。
今回のIAEAの調査報告書では、地震に対して過去の文献やあらゆる要素を考慮し、対策を立てるべきだと厳しく指摘しています。

県内の場合、以前から地震学者が指摘していますように、浦底断層と野坂断層や、和布(めら)―かれいざき沖断層、甲楽城(かぶらぎ)断層から柳ケ瀬断層、関ヶ原断層が同時活動する断層として一体的に評価し直し、改めて地震の再評価などを行うことが必要不可欠であると考えます。
この認識について知事の見解と対応についてうかがいます。

本県が重視している原子炉の老朽化が事故に与えた影響について、安全・保安院は、「これまでの緊急安全対策で、本県内の原発も安全基準は満たしている。」としました。老朽化している敦賀、美浜、高浜の各原発について、保安院の認識は「高経年化の劣化事象はない。」と断定しています。重ねてもい仕上げますが、福島第1原発は同様の稼働年数を経過し、配管などの破損から事故が始まったのです。

また、保安院は「大きな津波が襲来する切迫感はない。停止要請を行う必要はない。」と結論づけ、「運転継続や運転再開をすることに安全上支障はない。」と報告書をまとめ、本県に再稼働を求めたのであります。
知事はこうした高経年化の保安院の報告をどのように認識しているのか伺います。

次に、使用済み核燃料の現況と対応についてうかがいます。
今回の福島第一原発事故で、使用済み燃料の存在が大きくクローズアップされました。使用済みであっても、崩壊熱を発し、また放射能を発生さすことが想像を超えて莫大なものでした。

では、日本原電敦賀原発ではどうでしょうか。1号機のプールの深さが約11メートル、地震として現在想定している最大800ガルの揺れの強さで調べると、1号機の貯蔵プールにある約1千トンの水のうち約50トンがあふれだし、水位は約60センチ下がる計算です。
現在の貯蔵状況で仮に冷却水の循環が止まった場合、1号機で通常約30度の水温は3日後には100度に達します。この間に復旧作業や、ほかの系統からの注水を求めなければなりません。

同様に、では「もんじゅ」ではどうか。原子力機構の話では、「もんじゅの燃料はステンレスで覆われており、ナトリウムとは反応しない。また、ナトリウムの沸点は880度と高く、保管している使用済み燃料は長期間冷やされているため、崩壊熱でナトリウムが蒸発するとは考えにくい。」とのことですが、津波など水が外部から浸水した時などは燃料棒のみならず、ナトリウムと反応しても水素爆発を起こす可能性は否定できません。また、冷却水がオーバーフローし、一方ではプールにクラックが発生するなど、複合的な事態が生じた場合、福島原発の二の舞です。

いずれの原発も使用済み核燃料の貯蔵が増えれば増えるほど、水量は少なくなります。県内の原発の多くは、使用済み燃料のプール貯蔵能力は30%台とも言われ、早いものでは後3ないし4年すれば満杯とも言われています。
この使用済み燃料の原子炉建屋内の保管の現状と今後の見通し、対策をどのように意識しておられるのか伺います。

ところで、関西電力は切羽詰まった使用済み燃料の保管実態を抱えながらも、今日に至っても、中間貯蔵施設を持ち得ていません。東電と日本原電がようやく青森県に用地を確保し、全国で初めての施設として工事に着工しました。
使用済み燃料は再処理かワンスルーか不透明なのが実態であり、場合によっては、孫の世代はおろか、子々孫々まで保管管理しなければなりません。そこには、場合によっては高レベル廃棄物も便乗されることにもなるでしょう。無論、いずれもプルトニウムやセシウムなどの崩壊熱は減退するとはいえ、延々続き、厳しい管理下のもとに置かれることとなります。

わが県議会で、一部の議員から県内招致の提言がありましたが、これに知事はきっぱりと拒否してこられました。ところが、驚くことに、福島原発事故後に、県内自治体の長が中間貯蔵に関心を示されたとの一部報道がありました。

私は申し上げたい、「使用済み核燃料や高レベル廃棄物も安全ならばどうぞ電力消費地である関西の都市部にお持ち帰りいただき、何十年かの一時保管をされては如何かと。」
⑤知事は、使用済み燃料の中間貯蔵施設を県内に設置する考えを持ち得ていないことを再三表明してこられましたが、このことに、いささかの揺るぎがないのか念のため伺います。

 高速増殖炉 原型炉もんじゅについてうかがいます。
1968年にはじまった高速増殖炉計画は、1980年代前半を実用化としていたが、その後の5年毎の改定で実用化年度は毎回遠のいて行き、2005年の改定に至っては2050年に実用化するとの計画となりました。この間、「もんじゅ」には9000億円以上の税金が使われ、停止中も年間200余億円の電気代など管理費を要しています。それは、今日まで、この高速増殖炉開発につぎ込まれた総費用は約2兆円と言われています。

また、もんじゅのトラブル続きはお手の物です。昨年8月には容器内で落下事故が発生し、約17億5000万円の費用を費やし、先日やっと回収し、今後その調査に入ります。

このもんじゅと合わせ、核燃料サイクルでは再処理工場の建設を進めています。青森県六ヶ所村の再処理工場は相次ぐトラブルで、これまた延期に継ぐ延期で、完成は2013年以降となりました。ちなみに、当初の建設費用は7600億円だったものが、2011年2月現在で2兆1930億円と約2.8倍以上にも膨らんでいます。

夢の原子炉もんじゅはまさに夢の遠のく原子炉であり、核燃料サイクルは4兆数千億円を要しても、実現の見通しは立っていないのであります。
 費用は高く、非常に危険で技術的にも難しく、細管損傷やナトリウム火災などの事故が相次ぎ、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなど、先進諸国はすべて開発を中止したのも当然です。

特にもんじゅは、ナトリウムを使うことで配管が複雑で肉厚が1.2ミリと薄いため配管の構造が地震に弱いという弱点があります。それがよりによって、敦賀半島の活断層群の上に建設されているのであります。

⑥こうした「もんじゅ」について、知事はどのような認識を持っておられるのか見解をうかがいます。

次に、まちづくりについて伺います。
まず、この議会で知事が示しました「都市間連携のプロジェクト」についての真意と取組みについてであります。
昨年10月の記者会見以降、知事は市町のまちづくりに強い関心を示され、今後、県としても関係市との協議に含みを持たせていました。そして、今議会、西川知事は提案理由説明の中で、「県都のデザイン戦略について、福井市と各都市を再設計するデザイン戦略の議論に着手します。構造的な問題を抱える各都市の改造について、意見交換の場を設けます。」と表明されました。

本来、都市計画・まちづくりは市町の主要行政課題であります。⑦市町の取組が遅々として進まないとの認識で、知事として手を差し伸べられるのか、あるいはもっと積極的に関わり、突っ込んだ提言や支援策を持ち得ておられるのか、これら真意と知事が指摘する抱える構造的な問題への解決糸口について所見をうかがいます。

こと、福井駅西口再開発事業が停滞して7~8年になりますか。そのキーテナントをまずホテルとしたものの採算見通しから撤回、次の市民福祉会館の移転計画も狙いから外れて撤回、NHK招致は不調と、打ち出される計画はころころと変わり、進展なく今日に至っています。
一体、福井駅西口再開発はどうなっているのでしょうか?県の認識と今後の進展について見識を伺います。

次に、相互乗り入れとこれを見越した田原町駅周辺整備について、お伺いします。
去る6月14日に開催された事業検討会議では、初期投資の沿線7市町の負担割合の調整が進んでおらず11年度(今年度)の事業着手は難しい状況と説明され、相互乗り入れの第一段階として13年度実施を目標にしていた福鉄による田原町駅からえち鉄新田塚駅までの乗り入れも遅れる可能性が出てきたとのことでした。
相互乗り入れについては、県が調整主体となって引き続き沿線市町の合意形成を進め、一日も早く実現していただきたいと期待するものですが、ここで、今後の見通しと課題について伺います。

さて、この相互乗り入れが実現すると乗客も増加することが予想され、田原町駅周辺は現在以上に結節点としての機能が高まると考えられます。
そこで、相互乗り入れの実現時期に間に合うように、田原町駅の改修と合わせて結節点の駅に相応しく、駅周辺の整備を行うべきではないかと思います。田原町駅に隣接してフェニックスプラザもありますし、近くには最近改修された体育館やアリーナもあります。田原町駅はえち鉄沿線および福鉄沿線からの乗客が集まる広域拠点としての機能も有するのであります。⑨田原町駅周辺の整備については、積極的に福井市を支援すべきと考えますが、県の見解を伺います。

最後に、福井国体・全国障害者スポーツ大会への取り組みについて、箇条書き的に質問します。
県立総合運動公園など施設の整備計画の取組について伺います。
県営体育館は雨漏りも床のいたみもかなり進んでいます。プールでは飛び込みプールなど痛みもひどく、陸上競技場はスタジアムが主要基準に合わないなど、施設総体として見直しを余儀なくされています。また、以前から指摘していますように教育研究所の老朽化やIT対応設備など、今後の教育研究施設としては大きな課題があります。青少年センター研修所は雨漏りでバケツやぞうきんなどが点在する中での利用です。また、運動公園構内の一角にあります児童館は閉鎖して久しく、こどもの国のオープンスペースも5月の連休以外はほとんど人影もありません。この際、個別対応の見直しではなく、教育研究所や青少年センター、子供児童館などの移転も含めた総合的な検討を行い、国体に備えることが必要と考えますが、所見を伺います。

今年初めて、知的障害者と身体障害者というそれぞれのハンディをもった人たちが一つになって、県障害者水泳大会を行いました。そこには選手は言うに及ばず、スポンサー、ライオンズクラブのボランティア、介添えなどサポーターなど集いました。
私は各ハンディもった知的障害や身体障害の組織の連携と支援が必要と考えます。また利用施設については、健康の森はうってつけではないかと思います。
いずれにせよ、今回、予算計上もされたが、全国障害者スポーツ大会の推進体制と工程の見通しについて伺います。
加えて捕捉しますが、国体、障害者スポーツ大会です。あれほど多機能なスポーツ施設で、障害者の人たちには申し分ない健康の森です。この際、簡易宿泊施設の建設をし、滞在型の健康づくりの拠点としてはどうかと提案しますが、所見を伺います。



2011.06.08

福島原発事故、地震・津波に見舞われる福島県議会を尋ねる。

7日、福島県議会を福井県議会として10数名の議員が尋ねる。
 地震・津波に加え福島第一原発事故の被災で対応に追われている福島県議会を訪ね、原発事故対策の現状と今日抱える課題について伺った。

 まず、吉川議会事務局長は「派遣、支援、同じ原発をもつ福井県議会を初めて受け入れた。今なお10万人の被災者が避難し、生活も家族も分断され、この間の市町村、とりわけ8町村の避難は埼玉県にまで、役所ともども避難しなければならない事態にいたり、こんなことがあっていいのかとの思いです。未だ、事故の収束の見通しすら立っていません。多くの皆様の支援をよりどころを糧に頑張るだけです。」と話をされた。

 小山原子力安全対策課長は、「率直に言って、原子力の複合災害に対応していなかった。複数号機の併設はリスクを拡大する結果になった。個人的発言であるが、と注釈して、関係者の多くは予測や想定をある程度認識していたが、認識が甘く、まさかということで対応を怠ったと思う。想定外ではない。」との話は衝撃的であった。
 同課長は、「現在も被害は拡大中で、今皆さんに十分な報告や課題をお話しできる状況ではない。」と話を納めた。
 私だけではない、参加議員たちは退庁のバスの中で同様の事を話題にしていた。

 私は、お見舞いと労をねぎらった上で、今日まで福井県同様に県主体の防災訓練も、この事態では国や保安院、東京電力と市町村、被災者のはざまにあって、国の一元的責任と対応と言ってきたが、県の災害対策の役割は持ち得ていない構造ではないか?改めて、防災計画は国の一元的な計画の下、保安院や事業者、県や市町村などの役割は根本的に見直さなければならない。」と提言し、事故の示された時系列が、今日東電や保安院の事実やデーターを小出しにしている実態では、検証もし辛いと思うが、是非情報を集積して再整理し、私たちにも提示してください。しかし、とてもこれ以上尋ねる状態ではなかった。(写真)
 
 ただ、この時期に伺うことの配慮に欠けたことは深く自戒し、福島県議会に謝らなければとの思いが残る。
 事実、私たちに対応されたのは、局長と課長、さらに職員3名であり、局長は所用あって、挨拶を終えると退席された。後は原子力課長(と所属職員1名)が説明されたことに、全ての状況を示していた。
 
 退庁前の僅かな時間、福島県議会の民主党系会派を訪れると、議員や関係者など10数名が在室されていた。佐藤議員など4名の議員と懇談した。しばらく、視察は受け入れられる状況ではない旨の話しも受けた。当然、当然です。