2011.09.22

9月議会一般質問に立つー全質問原稿を掲載!

 9月議会も質問に立つ!質問原稿を掲載します。できれば、県議会の本会議のライブ中継録画を視聴していただき、ご感想、ご意見を頂ければ幸いです。

 民主・みらいの 野田富久です。一般質問のトリとなりましたが、通告による提言と質問を行いますので、最後までのご協力をお願います。

3・11福島第1原発事故は、日本はいうに及ばず、世界各国において、エネルギー政策の転換、経済活動の在り方、あるいは生活の価値観までも変わろうとしています。
野田新総理や枝野経産大臣も、原発について、「原発の新増設は現実的には困難。原発への依存度は可能な限り引き下げていく。」と表明しました。

西川知事は、先日も枝野 経産大臣と面談され、「福島原発での事故原因の分析が安全基準に反映されなければ、原発の再稼働は認めない。」と表明されたとのことです。
また、知事は今後のエネルギー政策について、「現実に即し、冷静かつ慎重な議論を行ったうえで、我が国のエネルギーをどのように確保していくか根本から検討し、ゆるぎない方向を示すこと。」と重ねて表明されてきました。あわせて、知事は、「多様な自然再生エネルギーの推進と過度の原発に依存しない。」とのエネルギーに対する考えを明らかにしました。

では、多様な自然再生エネルギーの推進について、本県の場合、今後どのような目標を掲げ、実効性ある施策を展開されるのでしょうか。

例えば、福田政権は低炭素社会の実現のため、「低炭素社会づくり行動計画」を閣議決定し、2030年に太陽光発電の導入量を40倍にすることを目標とし、導入量の大幅拡大を進めるとしました。

ところがどうでしょう。本県の昨年度の住宅用太陽光発電の設置件数は、全国下位から5番目の955件、持ち家に対する普及率は全国平均3.1%より低く、2.2%で下位から8番目です。6月、9月補正で前向きな取り組みを示されてはいますが、その実績は他県と比べ不十分です。

昨日の一般質問でも、西本議員が風力発電、田中議員がバイオマスへの取り組みについて質疑を行いましたが、理事者の答弁から強いサインやビジョンを受け止めることができませんでした。、太陽光発電の普及、小水力発電や風力発電、バイオマスへの精力的な取り組みが求められますが、本県の自然再生エネルギーへの取り組みの現状認識と今後の取り組みについて伺います。

「過度の原発に依存しない。」との知事の認識では、まず、現状の原発の定期検査後の再稼働について、先に述べた福島原発の知見を反映した安全基準の見直しなど、諸条件が担保されることとなっていますが、再稼働への手順について、また県民への説明など安全への共有について、どのような認識と取り組みをされるのか伺います。

また、国は「原発の依存度は可能な限り下げていく」との方向性を打ち出しました。そこで、核燃料サイクル計画について伺います。

日本の核燃料サイクル計画は次のとおり、推移してきました。1967年、第3次の原子力長期計画で初めて核燃料サイクル計画が打ち出され、高速増殖炉は昭和60年代初期に実用化することを目標として開発するとされていました。

その後、改訂が何度か行われ、その都度この計画は先送りされ続け、1982年の第6次の改訂に至っては2010年頃の実用化を目標に高速増殖炉の開発を進めるとされました。その後も改訂のたびに先送りされ、2005年の改訂では名称が原子力政策大綱とし、高速増殖炉については2050年頃から商業ベースでの導入を目指すとしたのです。研究や投資をすればするほど、目標が遠のいています。

この核燃料サイクルは、実験炉「常陽」は事故を起こし、原型炉「もんじゅ」や青森県の六ヶ所村再処理工場も事故やトラブル続きで、遅れに遅れをとり、この間つぎ込まれた費用は4兆数千億円と言われています。今後、原発の依存度を可能な限り引き下げていく、漸減の方向に進むならば、核燃料サイクル計画は意味を持たなく、不要となります。
知事のこの推移に対する見識を伺うとともに、本県の「もんじゅ」について今後の見通しと対応を伺います。

西川知事は政府の対応に不信を持たれ、批判されることは良とします。私も同感です。ただ、今日まで、電力事業者や原子力安全・保安院をはじめとする政府や研究者たちの大合唱で、安全神話を作り上げてきたことに、しっかりと検証しなければないません。

今日まで、東電や原子力安全委員会は、研究者などから、地震津波の分析や対策、外部電源、非常電源の確保などについて指摘を受けても明確な対応もせず、また、アメリカ原子力規制委員会の報告を水平展開することもなく、原子力の稼働を行ってきました。
08年には、自らの試算で10メートルを超える津波の試算結果を知りえたものの、反映せず、原子力安全・保安院へは地震直前の3年近く経って初めて報告したことも先日明らかとなりました。

何よりも、今回の3・11で、被害の拡大を引き起こしたのは東電の対応の遅れ、情報操作にあったことが明らかとなっています。
東電の情報開示に至っては、IAEAやアメリカなどからも非難され、研究者からも強く求められても対応せず、政府への情報提供や共有も十分でなかったことが指摘されています。

そのことが、事故への対応が後手となり、収束の見通しが立てられない大きな要因になっているといわれています。
東電の3・11福島第1原発事故の緊急対応と今日までの情報開示の在り方をどう評価しているのか、そのことは本県の3事業者も情報開示についての課題はないかどうか伺います。
ところで、避難・防災の在り方について2点伺います。

3・11福島第1原発事故を受け、安定ヨウ素剤の服用が話題となりました。原子力災害対策特別法では、国の指示後に地方自治体が住民に配ることになっていますが、いわき市は「万一に備え」、国の配布指示がない段階で備蓄していたヨウ素剤の独自配布を実施されたようです。

では、本県の安定ヨウ素剤の備蓄実態はどうなっているのか、また、今後の備蓄対象エリアと利用マニュアルについてどのように取り扱われるのか伺います。
 
避難路確保対策では、道路の拡幅新設が課題となっています。しかし、効果的で急ぐべきは、先だって一川防衛大臣にも要望されました海上避難であると思います。原子力サイトはいずれも穏やかな若狭湾内にあり、輸送船を構内の核燃料積み下ろし港に接岸するか、あるいは沖停泊し小型ボートなどでリレー移送することも早急に検討すべきです。これは陸上避難や事故対応車両の交通渋滞、緩和策にもなり、現実的かつ効果的です。
そのための、自衛隊、海上保安庁との協議を早急に進め、ボート配置などすべきと考えます。この認識と対応を伺います。


次にまちづくりについて伺います。
先日の知事からの提案理由説明において、県都のデザイン戦略について説明がありました。長期的な展望を持って、県都福井市や各都市の将来の姿を再設計するデザイン戦略の議論に着手し、歴史や文化、自然、景観など、次世代に受け継ぐことのできる都市をどのように創り上げていくか、「まちづくりを考えるフォーラム」を10月下旬に開き、県民の機運を醸成するとの答弁が昨日ありました。

県都のまちづくりを考えるときに、核となるのは、まずは、中央公園・県民会館跡地を含め福井城址周辺、次に、福井の玄関口である福井駅周辺の中心市街地、そして、えちぜん鉄道と福井鉄道が結節し坂井市を含めた広域拠点ともなりうる田原町駅周辺と考えています。
この3か所は、それぞれにコンセプトをもち、それを構成するツールがあります。
それをどう構成するか、どう生かしていくか、また、そこへのアクセスをどうするか、集い利用する人たちが主体となりうるか、利用者が能動的な環境に浸れるか、付加価値をつけられるかだと考えます。

福井城址周辺については、提案理由説明にもありましたが、長期的な展望を持って、是非、県庁移転後を見据えてビジョンを描き、取り組みを進めるべきでしょう。

今議会において、県民会館解体事業として予算が計上されましたが、県民会館の跡地は福井城址周辺の歴史を活かした環境整備を行う上で、包括される場所です。
中央公園、福井神社一帯は、福井藩主の御座所があった場所であり、本丸御殿とセットで歴史を語れる場所になると思います。

このエリア一帯は、民有地では福井神社、さらにエリアを広げればマスコミや民間会社の建造物があり、市所有地では順化小学校、道路、公民館、耐震でEおよびC評価の市庁舎別館、新館があります。また、県有地では福井城址とお堀、また、芝原用水もあります。都市の中心部にオアシスと史跡の趣を形づける一大空間は、同時に、災害時の拠点ともなります。

私は、以前から再三提言していますが、県と福井市、さらにはデザイナーや歴史研究などの有識者、市民で協議のテーブルに着く、2年ぐらいかけてその構想を固める。本来、その音頭は福井市が行うべきですが、場合によっては、知事の働き掛けで大きく踏み出してはいかがですか。知事のまちづくりに対する決意とともに、今述べました提言に対する所見を伺います。

次に、福井駅西口の課題について伺います。
先日、県バス協会の役員の方と懇談する機会があり、福井駅西口広場の整備の現状や東口広場を含めたバス発着場など交通アクセスが定まっていないことなど、ご意見を頂きました。
ここで思ったことは、生活している市民目線や、それを日々受け止め事業をしている交通関係者の視点を、果たして行政は受け止めているのだろうか? ふと、これは私自身にも向けられた課題とも感じたのです。駅西口再開発事業が決まらないから、駅西口広場拡張整備計画も進展せず、広場の概要すら打ち出されない。

それにしても、この8年間、とりわけこの数年間の計画案の変遷に中心部の在り様を市民は受け止めることができるでしょうか?今日までの取り組みに、駅前の商業ゾーンの商店街やデパートなどの関係者から落胆の色を濃くしているつぶやきを聞くのです。

行政が、準備組合の地権者しか見ていないとすれば、税金を投入することに県民・市民は異議を唱えても不思議ではありません。駅西口エリアは地権者の権利を超えて、公的都市空間なのです。だからこそ、税金の投入も可能なのです。

福井市が主体となって進めてきた再開発計画は、その核テナントに、第1次案はホテル、しかし、ホテル案撤回後、現市長になってから、2次案として市民福祉会館の移転とした福祉施設案、これを破棄して3次案ではNHK招致案、これも潰れて、先に4次案として、先日示されたのが地権者棟1棟とした『身の丈再開発』ビル案です。残念ながら、このビル案は東口のアオッサの縮小版であり、これでは、賑わい、交流、表玄関、文化的空間、交通結節点などの当初のコンセプトは一体何処へいってしまったのかと言わざるを得ません。

ただ、今回の計画案について、私は一点だけは評価したいと思います。それは駅部やアオッサなど駅東エリアと西の商業エリアとの間に人の動線を包み込み、電車の駅部への延伸を確保屋根つき空間ならば、交通結節点と広場機能が高まるからです。

西口駅前広場が、鉄道、バス、タクシー、自家用車など様々な交通の結節点となり、路面電車の延伸はJRなどとともに広域的な交通の拠点となることを期待します。
再開発ビルそのものについては評価するに値しませんが、広域交通の拠点となるこの福井駅西口広場と再開発事業案の屋根付き広場は一体的なものとして検討すべきと考えますが、所見を伺います。

次に、田原町駅周辺の課題について伺います。
昨年、田原町駅再整備の在り方について、福井県、福井市それぞれが役割を持って調査に入りました。当然、2つの調査は整合性をもって、今後の整備計画へと進み、そのためには、この調査結果を踏まえて、えち鉄と福鉄も交えた協議に入るのではないかと推察します。そこで、田原町駅再整備について、今後の事業化への見通しを伺います。

この田原町駅整備については、高校大学群が集積し、商店街があり、図書館・美術館など文化施設、フェニックスプラザや体育館・アリーナが隣接する都市空間です。高層のプラザ駅にし、若者の賑わい交流拠点とコンベンションの中核機能にすべきと訴え続けてきました。改めて私は強く提言しておきます。


医療行政について、わが会派の山本議員が代表質問で質しましたが、さらに、何点か伺います。
まず、平成21年度から3年間の取り組みをまとめた「県立病院経営改革プラン」について伺います。
県立病院の単年度収支は、病院の建て替えで、資産の償却などがあり、経常収支は赤字というものの、資金収支は黒字であります。

しかし、他県の県立病院の経営状況と比較した場合、経常収支比率が低い、入院患者一人1日あたりの収入が低い、病床利用率(一般病床)が低い、職員給与費対医療収益比率が高いと課題を分析し、その対応に取り組まれてきたと受け止めています。
そこで、このプランの実績と中間評価について伺います。

次に、プランで示されたこれら課題の底流をなし、高度医療を支える医療スタッフ体制について伺います。
06年4月の診療報酬改定で、看護師1人が受け持つ入院患者数で決まる入院基本料が変更されました。従来は看護師一人に対し、患者「15人」「13人」「10人」の3区分だったのが、新たに「7人」を新設しました。新設の基準を満たした病院の入院基本料は、これまで最高額だった「10人」の1万2090円に対し、1万5550円と大幅にアップします。
この7対1制度の導入は、患者・看護師・病院にとってそれぞれのメリットがあります。
患者にとっては、看護師が多く配置されることにより、従来よりも質の高い看護が受けられます。看護師の立場では、高い離職率の原因となっていた過重労働が緩和されます。また、病院にとっては、入院基本料の加算により、収入がアップするというメリットがあります。だからこそ、県内の病床数が300床を超える様な大きな病院では、多くが7:1へ移行したのです。ところが、県立病院はいまだに10:1体制であります。

私は県立病院も安定的な収支と労働環境、患者さんへのサービスを考えるならば、速やかに7:1体制へ移行すべきと考えますが、県は取り組む考えがあるのでしょうか。その決意があれば、今後の取り組みスケジュールを伺います。

陽子線がん治療センターの診療充実について伺います。
今年がん治療センターのオープンの折、山本センター長に「陽子線で乳がん治療ができれば画期的であり、全国から女性患者さんが治療に訪れます。議会としても精一杯応援しますから、開発してください。」と進言しました。県は早速6月議会で陽子線治療の新たな高度化研究に1億3700万円の予算計上をされました。大いに期待したいところです。
乳がん治療法の開発は今後どのように進めていかれるのか、乳がん治療の開発の現状と今後の見通しについて伺います。

最後に、原子力災害に対応する医療体制について伺います。
福島第1原発事故で被ばく治療、メンタル治療、人工透析などの恒常的治療の課題が浮かび上がってきました。この対応について、県は大きな役割を持ちます。
治療施設、医師などスタッフ、遠隔地の医療機関との連携など、とるべき体制は相当な困難が想定されますが、現状と今後の整備すべき課題とその見通しについて伺います。