2012.06.28

6月県議会の一般質問 原発と医療を問う!

http://info.pref.fukui.lg.jp/gikai/live/index2.html議会ライブ観れます。

民主・みらいの野田富久です。提言と質問を行います。
私は、この4月、7名の県内の議員とともにチェルノブイリ原発を視察しました。
26年を経た今も、事故 原発から30キロ圏内は永久に居住強制禁止区域であり、さらに その周囲、数十キロ圏も重点的な監視区域におかれ、ベラルーシ共和国の北東で原発から250~350キロ離れた広大なエリアは、木材や農作物・畜産物の移動禁止措置がとられていました。
原発から4キロ離れた原発従事者5万人の街も朽ち果て、数百もの市町村が廃墟となった光景を見て、虚しい思いがしました。
何よりもショッキングだったのは、子供たちの被ばく、また被ばくによるものと推定されるガンなどの疾病です。事故後4~5年経ってから急激に甲状腺ガンが異常発症し、今なお、子供たちの白血病は通常の20~30倍の発生率であるとの報告を受けました。ベラルーシのミンクスにある小児病院は満床で、180名もの健気な子供たちが坊主姿で白血病などガン治療を受けていました。
また、今なお心の病気をもつ人達がきわめて多く、社会問題であるとの報告も受けました。

 ご承知のとおり、33年前に炉心溶融(メルトダウン)が起きたスリーマイル島原発事故後、あのアメリカでさえ、この33年間原発は一基も作らなかったことを申しあげておきます。

では、3・11以降の日本。
 この日本は取り返しのつかない方向へ進もうとしているのではないか?パンドラの箱を開けたその手は、さらに取り返しのつかない扉に手をかけようとしているのではないか?
私には、そんな思いがよぎるのです。
 
さて、西川知事の強い要請を受け、16日、野田総理は、「大飯発電所3、4号機を再起動することを政府の最終的な判断とする」と表明されました。
地元若狭の経済・雇用や、夏の関西地域の電力不足が深刻化するという事情を受け、もはや、「背に腹は代えられない」とのことで、再稼働の体制に入ったのです。

 政府自らがつくった事故調査会、国会が設置した事故調査会、いずれの調査結果、報告も出ていません。これらの報告後、事故を反映する安全対策が取られてから再稼働の判断をすべきではなかったのか。原発の安全審査・監督機関である原子力規制委員会が設置されてから、再稼働の対応を行うべきではなかったのか。
 これは多くのメディア、有識者、国民が投げかけている疑問であり、不信であります。当然至極で、まっとうな手続きや考えであるにもかかわらず、振り切っての判断でした。

 さらに、事故の教訓から、とるべく安全対策としながらも、事故時に作業拠点となる免震重要棟の設置、防波堤のかさ上げ、フィルター付きベントの設置なども、「中長期対策としてこれから建設・設置する。」とし、先送りされました。
 また、地震学者などが原発直下の活断層や 柔軟な断層と言われる破砕帯の存在を指摘し、活断層の連動による耐震安全性を危惧しており、せめて測量調査しては、との提言もあります。
実は、1985年、この3.4号機増設の申請をする際、破砕帯の写真提出を関電に求めたが、提出されていなかったことを今日(こんにち)になって保安院が公表した との新聞報道を今朝見ました。
 私は、東電の清水正孝前社長が、国会原発事故調査会の参考人聴取で「あれ(免震重要棟)がなかったらと思うと、ぞっとする。」と話されたことを思い起こすのです。
 先日の台風4号、テレビでは室戸岬や南紀で9メートルを超える高波が、岩場や堤防にぶち当たり、そして乗り越えて打ち寄せる様をみました。
 はたして、大飯原発は、大丈夫でしょうか。
 こうした、免震重要棟の設置、防波堤のかさ上げ、フィルター付きベントの設置など中長期の安全対策と活断層・破砕帯の追跡調査について、県の認識を伺います。
 
 国への要請もさることながら、県自身が当然に取り組むべき喫緊の課題があります。
 我が福井県が、「原発に安全はない」との観点で原発への安全対策に取り組んできたと自負し、福島原発事故に学ぶならば、3・11以降、本県で、未だ改定されていない原子力防災計画と、防災訓練を見直し、実効性ある訓練の実施に取り組むべきです。

 先の代表質問に知事は、「計画は国の指針を待って、隣接県との調整は国が・・・。」などと答弁し、安全防災対策までもが国任せの姿勢であり、果たして、県民の安全・安心を確保できるでしょうか。
改めて、県の防災計画と防災体制の見直し、京都・滋賀など近隣府県との連絡および防災避難体制の協議に入り、実効性ある訓練を行うべきと考えますが、今後の対応見通しを伺います。

その際、速やかな対応が求められるのは、
 安定ヨウ素剤の配備で、現在、県は敦賀、小浜の健康福祉センターに22000人分を備蓄しているにすぎず、それも緊急服用できる体制でもありません。
原子力安全委員会が示した原発から50キロ圏内に安定ヨウ素剤を各家庭への事前配布し、即座に服用できる緊急配備、服用体制とることです。

 緊急避難事態が発生した際、陸路での避難が困難であることも想定され、海上避難も有効な手段ともなります。漁協、海上保安庁、海上自衛隊地の緊急避難支援受け入れ協定と体制の確立をすべきでしょう。

 被ばく医療体制とそのネットワーク、研究体制の確立をすべきです。ホールボディーカウンター車の配備もすべきです。
この3点ですが、それぞれに対して所見と対応を伺います。

 さて、「原子力の憲法」と呼ばれる原子力基本法に「わが国の安全保障に資する」との文言が追加されての34年ぶりの改正がありました。
この改正は原子力規制委員会設置法にあわせ、突然、国民の目に触れない形で、ほとんど議論もなく変更されました。これで、核爆弾の製造に必要な技術もプルトニウムも保有している日本は、「いつでも核兵器を作れる潜在的な核保有国」となり、軍事利用の可能性を法に明示したとも指摘されています。
 当初、政府案にはなかったものが、自民、公明、両党による押し付けで追記されたのです。20日の参院環境委員会で、複数の委員から「日本が核武装する表明か」との指摘もありました。
知事は、「原子力の憲法」と呼ばれる原子力基本法に、原発が「我が国の安全保障に資する」と改正されたことについて、見識を伺います。

 政争の具として、棚上げだった原子力規制委員会設置法がようやく制定されました。今後の原子力安全対策に寄与するものと期待したいものです。
 ここには、わが会派も強く要請し、細野大臣が鮮明に打ち出した「原発の運転期間を原則40年」とする「廃炉規定」が明記されたものの、これまた、自民・公明の要請で、規制委発足後に速やかに見直すと定め、職員のノーリターンルールも5年の猶予を設けるなど、法の「抜け穴」が設けられたのです。
 これは、極めて遺憾です。知事には40年の廃炉規定、ノーリターンルールに抜け穴ができたことについて見解を伺います。

次に、医療福祉について伺います。
 高度先端医療と地域医療支援を担う県立病院は、大きな実績を持っています。救急医療の受け入れ実績では県内は言うに及ばず、富山石川の両県中央病院をも上回り、全国トップクラスの受け入れ率であり、また、各種のがんや脳腫瘍の診療も県内ではトップクラス、北陸・甲信越でも上位に位置し、高い実績があります。

 この県立病院は、年間200億円近い予算規模で、1000人を超える医療スタッフが働いています。ところが、この県立病院は、健康福祉部・地域医療課の出先機関の位置づけです。何事も本庁・地域医療課のお伺いを立てることとなります。病院長も事務局長も議会に出席できず、医療政策の審議から外されるという、異様な実態です。病院の直接運営している35都道府県では、26県が本庁組織として病院局を設置し、運営しています。
 県立病院がますます社会的役割を求められ、人・金ともこれほどの大事業は一担当課の出先機関ではなく、格上げし、本庁組織すなわち病院局とすべきと提言しますが、知事の認識を伺います。

 私は、3年がかりで指摘提言してきました県立病院の看護師体制について、改めて伺います。
2006年の診療報酬改訂で、看護師1人が受け持つ入院患者数で決まる入院基本料が変更され、看護師1人に対して患者15人、13人、10人の3区分であったものが、新たに7人を新設しました。高度医療が進むなかで、入院期間は短縮され、看護師の負担は増大しています。
 この7対1制度は、患者、看護師、病院にとって、それぞれ大きなメリットがあります。患者にとっては、より質の高い安心した看護が受けられ、看護師には重労働が緩和され、病院にとっては、入院基本料の大幅加算により収入増というメリットです。

 それ故、県内では早くから、大学付属病院をはじめ、済生会病院、福井循環器病院、丹南病院、愛育病院など9病院が、また全国の大学病院、同規模の9割近い自治体病院が7:1看護体制を導入しています。
 病院設置者である知事には夜間、50床の患者病棟で、2人の看護師が懸命な看護を行っている状況を思い起こしていただきたい。
 知事には、県立病院に7:1看護体制を導入する意思があるのか、あるとすればその見通しは如何か、伺います。

 医療を担う現場のスタッフ、医師、看護師の恒常的な不足について、私は再三議会で提言と指摘を行ってきましたが、大きな進展を見るに至っていません。
医師確保対策の多くは、国の政策に求めなければなりませんが、看護師の育成、確保は県の医療政策として進めるものです。
 昨年8月、看護師等の人材確保の促進に関する法律が改正され、今年4月1日に施行されました。同法第4条4項に、「地方公共団体は、看護に関する住民の関心と理解を深めるとともに、看護師等の確保を促進するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない」と謳われています。

 残念ながら、福井県の実態と対策はお寒い限りです。
 本県の看護師養成の定員は395名です。類似県の定員は、石川県が1,015名、長野県1,060名、青森県1,140名、香川県1,210名、大分県1,165名など、本県の2.5ないし3.5倍以上の看護師養成を行っています。高齢社会を迎え、医療や福祉の分野で、さらなる看護サービスが求められる今日、本県にとって、看護師の絶対数が足りないのが現状です。
 私は、県民の就学の機会と権利の拡大、雇用の確保、医療サービスの充実を図る上で、県立大学の学生枠の増員をはじめ、専門学校の学生増員や新規学校の設置へ向け、取り組むべきと考えます。
看護師不足の現状認識と、県立大学の増員や専門学校の学生増員や新規設置に対する見解も含め、対応策について伺います。

以上申し上げ、私の質問といたします。