2013.10.16

9月議会 一般質問を掲載。

民主みらいの野田富久です。提言と質問を行うに先立ち、一言申し上げます。
 去る16日の台風18号で亡くなられた方にご冥福を、被災されました 若狭をはじめ  とする皆様にはお見舞いを申し上げます。
 さて、7年後のオリンピック・パラリンピック開催が東京と決まりました。これに多くの国民が夢や希望をもち、社会も明るいムードになればと思います。
 ただ、先の代表質問で知事が述べられましたように、私も期待とあわせ懸念材料があると思います。          
 知事は首都道路や鉄道などの社会資本整備が東京に一極集中するのではないか。地方に効果が波及するよう、ふるさと知事 ネットワークなどの各県知事とともに国へ働きかけると述べました。
 安倍政権は消費税増税を固めたようですが、一方で復興特別法人税の一年繰り上げ撤廃や法人税減税、都市部での法人経済特区の導入も打ち出すなど企業優遇し、結果としてなおも厳しい財政が予見できます。そこへ、東京オリンピック・パラリンピック開催に総理自ら旗振りをした経緯もあり、社会基盤 再整備で東京への一極集中が進むのではないかと危惧します。 
 今後、安倍政権の野放図な財政出動が想定され、本来、国は極めて厳しい財政規律が求められるべきですが、そのツケを国民と地方に向けるのではないか、地方経済を支える地方財政ではないかと推測します。知事には、この認識についてどのような所感をもたれるのか伺います。
 
 本県にとって厳しい状況に置かれるのではないかとの2つめの疑義です。7年後の東京オリンピック・パラリンピック開催で海外から日本を訪れる観光客は今日の2倍、2000万人とも言われています。
 国内外観光客の北陸路への誘客ルートに金沢開業予定の北陸新幹線があります。石川県は金沢開業へ向けた観光戦略が大詰めを迎え、オリンピック決定で新たな戦略に練り直して行くでしょう。
 北陸新幹線金沢開業、東京オリンピック・パラリンピック開催に対し、本県として、国内外観光客の誘客についてどのような取り組みを行い、最大限の県益や効果をもたらしていくのか。そのために今から何を準備されるのか所見を伺います。

 東京オリンピック・パラリンピック開催の2年前に開催される本県の国体、全国障害者スポーツ大会は、国体、プレオリンピック、オリンピックのホップ・ステップ・ジャンプのホップとなります。いやが上にも、福井国体は注目されます。
 先に、知事は代表質問に応え、国体成功に向けての決意を述べられました。今日まで、自治体や競技団体など関係者のご努力や準備をいただいていますが、東京オリンピック・パラリンピックの決定を受け、新たな取り組みや選手強化の体制は考えておられるのか伺います。
 
 合わせて、県は今年度から、障害者スポーツ大会の運営企画も健康福祉部から総務部新国体推進課に移し、一体的準備体制に入りましたが、指導者の方などからは、選手育成やボランティアによるサポート面がやや遅れているのではないかとの声を聞きます。
 この大会に向けた選手育成、サポーターなどの現状認識と、今後の対策について所見を伺います。

 西川知事は、今なお「原子力は引き続き重要な基幹電源である。」と行ってはばからず、この基軸で、原発行政を進めています。
 しかし、世界のエネルギー事情はどうでしょう。フランス、中国、韓国などは原発中心のエネルギー確保に邁進していますが、一方では、原発から脱却し、エネルギー戦略の見直しをしている国々があります。アメリカやドイツなどです。
 アメリカではスリーマイル島原発事故以降34年間、原発は建設されず、最近になって建設認可が降りたものの、他方今年になって、事業者は既に4基の原発の廃炉を決めました。 
これは、シェールガスの影響に加え、安全運転のための規制強化などでの原発コスト高によるものです。試算によれば原発のコストは天然ガスの2倍近くとのことです。
 アメリカでは、近い将来、エネルギーのほとんどを国内のシェールガス、石油や天然ガスで賄うことが可能とみられています。この見通しには、日本と異なり、核燃料はワンスルー方式を採用し、再処理問題がないことと合わせ、電力の自由化が背景にあります。

 日本でも大きな流れの変化が出てきました。LNG市場の変化、2017年には米国からシェールガスの輸入が始まる一方、国産の天然ガスとしてメタンハイドレートを2020年代に生産できる可能性が高まってきたとの見通しです。廃炉研究処理経費や賠償問題などに加え、「世界で最も厳しい」と誇る安全対策基準を打ち出したことで、原発コストの負担はさらに増大し、そのツケは国の負担と国民の電気料金値上げに回されます。

 どうでしょう。県政では再稼働、廃炉問題、使用済み燃料、何より安全性と防災危機への対応など重要な課題について、しっかりと論議を深めていかなければなりません。今回は、基幹電源を標榜する知事に、経済性・資源の切り口から伺います。
 知事には、「原子力は引き続き重要な基幹電源である。」との認識を今後とも持たれ、原子力行政を進めていかれるのか、なぜそう言えるのかという根拠も含めて、所見を伺います。

 安倍総理が、国際オリンピック委員会(IOC)の総会で2020年オリンピック・パラリンピックの東京招致のプレゼンテーションを行ったことに触れます。
 プレゼンテーションでは、「状況はコントロールされている。健康問題については、今でも、将来も全く問題ない。完全に問題のないものにするために、抜本的解決に向けたプログラムを私が責任をもって決定し、すでに着手している。」と述べられました。 
 残念ながら総理の公言とは裏腹に、福島原発の現状はと言えば、 コントロールどころか制御不能に陥っており、放射能汚染水問題、メルトダウンした燃料棒、圧力容器の全容すら分からず、それ故根本的対策も取られず、いや、もともと極めて困難なのですが、ただただ場当たり的に外から冷却するのみで、制圧への見通しはないのです。
 現に、東電の技術顧問から「コントロールできていない」との言質(げんち)もありました。昨日は、米原子力規制委員会のグレゴリー・ヤツコ前委員長が日本外国特派員協会で記者会見し、福島原発の汚染水問題について、「汚染水は制御不能」と述べています。
西川知事は安倍総理のプレゼンテーション発言をどのように評価しておられるのか所見を伺います。

 次に、ICT(情報通信技術)、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の現状、課題と活用について伺います。
時代が情報化社会と言われて久しく、今日では、ICTは既にあらゆる分野において欠くことのできない社会的なインフラであり、今なお急速な進歩を遂げています。
 ところで、県は平成13年2月に「福井県IT推進アクションプラン」を策定し、情報化プロジェクトに取り組むとし、平成17年度で満了となり、その後、「u―ふくい推進指針」を策定し、今後の本県のICT施策の進むべき方向性を示したとされています。この指針の実施期間は、平成22年度までの5年間でした。
その後、今日に至るまで成果や課題を明らかにすることなく、新たな計画や指針もありません。
 今日の情報社会の中で、行政サービスと行財政改革を推進するためには、新たな情報システムの導入や新たな情報化プランの策定など、積極的かつ総合的なICTへの取り組みをすべきと提言しますが、所見を伺います。

 さて、国内のパソコンOSの多くが米マイクロソフト社の基本ソフト、ウインドウズXPを使用しています。実はこのXPのサポート期限が来年の4月9日に切れて、修正ソフトやサポートが受けられないなどのセキュリティーの危険性が指摘されています。
 リース方式の福井市などでは計画的に更新し、敦賀市では情報管理課の職員が更新しているところもあります。長野県では数年前から計画的に更新しているとのことです。
福井県庁の場合、パソコンが約4,000台あると言われますが、ウインドウズXPについて現状と今後の対策を伺います。
 
 インターネットさらにフェイスブックなどSNSの活用策について伺います。今日では、どの自治体もウェブにホームページを立ち上げ、情報発信を行っています。行政情報を得るにはとても便利です。ただ、ホームページだけでは、利用者の限定や、自ら検索しなければ情報の入手ができないなどのマイナス面もあります。他方、今日ではSNSは手軽で、何時でもどこでも操作し、利用できます。
 東日本大震災ではインターネットやソーシャルメディアが活躍しました。携帯電話は通信不能となり全く役に立ちませんでしたが、一方、ツイッターやフェイスブックなどは災害情報や安否情報を入手でき、有効でした。その後、SNSサービスを活用する自治体が飛躍的にふえています。
 経済産業省の調べによりますと、6月末現在でツイッターのアカウントを持つ自治体は557に上り、震災時の5倍になったことです。日経新聞社の調べでは、6月末でフェイスブックの公式アカウントを持つ自治体が90を超えたとのことです。一方、福井県のホームページによれば、ツイッターアカウントを8つ、フェイスブックアカウントを14持っているようですが、観光や教育にやや偏っており、肝心の災害情報は見当たりません。
 県民や観光客などが、災害時等にICT、特にSNSを活用して情報を迅速かつ手軽に入手できるようにすべきだと考えますが、現状と今後の取組みについて伺います。
 
 特に、ICTやSNSの活用は教育分野において機能性、応用性などその意義は計り知れません。教育現場におけるICT化を推進するためには、学校内の環境整備が必要です。
 校内LAN整備や超高速インターネット接続などハードとあわせ、ソフト面での充実が欠かせません。加えて、タブレットの配備は子供たちが主体的に検索したりして、新たな学びを創造する意義あるコンテンツです。時には世界の子供たちともコミュニケーションを行ない、未知の世界に入っていくこともできます。
 このような情報通信技術の活用について、本県の教育現場はどのような実態にあり、今後どのように活用・導入していくのか、伺います。

 ただ、残念なことに、ラインなどのSNSは子供たちの人間形成に大きな影を落とし、また、反社会的な言動や犯罪を引き起こしています。特に、青少年を中心にネット社会の負の側面が大きくクローズアップされ、連日のようにマスコミで報道されています。
 厚生労働省 研究班の中高生対象の全国調査によれば、ネットに浸って(ひたって)いる時間が5時間を超える生徒が、中学生で9.0%、高校生では14.4%にも上ることが公表されました。そして、病的な使用に陥っている中高生は8.1%に達するとのことです。
 青少年がスマートフォンを携帯し、LINEなどを操る姿は病的で麻薬やアルコール依存症に酷似(こくじ)していると言われており、人間形成に悪影響を与えています。
近年、出会い系サイトなどによる反社会的な事件が発生し、学校ではLINEやメールなどによる悪質ないじめなどへと発展している実態が明らかとなってきています。
 本県の場合、SNS依存症やいじめ、更に、出会い系サイトに端を発する問題など、教育現場での実態をどの程度把握・認識しておられるのか。
ネット危機の実態や対応を伺うとともに、今後どのような対策をとっていくのか伺います。
 
 今議会にも福井港における港湾費が計上されました。その額は、港湾改修事業1億7875万円、福井港に関する国直轄海岸保全事業負担金5020万円で、そのうち起債額は1億4300万円です。担当課からの資料によると、この10年間、福井港の改修事業費は直轄事業費総額103億2300万円、県事業総額62億7800万円、トータルで165億円をつぎ込み、内、シュンセツ費が34億4500万円とのことでした。

 かつて、船が座礁したとき、その後のシュンセツ工事をして、「ドブに金でなく、海に税金を捨てるようなもの。」と、県民の声を聞いたことがあります。
この福井港にはその特性上、常に土砂がたまりやすいなど、港湾の地形に課題があるのではないかとも思います。
 根本的に港湾の調査を行い、今後の整備・改修のあり方を検討すべきと考えますが、所見を伺います。

 同様に、今議会補正予算として、クルーズ客船誘致事業に542万円が計上されています。事業目的は「クルーズ客船の誘致のため、船社代理店、旅行会社に対し、敦賀港と福井港および周辺の魅力的な観光コース売り込みを実施。」と記されています。

実は、国交省が23年11月に日本海側拠点港を選定したことは記憶に新しく、本県は敦賀港が「国際フェリー・RORO船」の選定を受けたのです。その他の拠点校では、外航の定点クルーズに博多、長崎の2港が、外航の背後観光地クルーズに「小樽、伏木富山、舞鶴」の港ブロックと、金沢港、境港の計3か所が選定されました。

石川県が行った国際クルーズ観光拠点基盤の整備調査によると、金沢港を拠点とした観光資源は、兼六園をはじめとする金沢市内の8つのテーマ、さらに千里浜、輪島の朝市、和倉、立山黒部アルペン、岐阜の白川郷、加賀温泉郷、小松、能美市、そして福井県の越前海岸です。
 特に、ミシュラン・グリーンガイドの評価では、兼六園、白川郷、立山黒部が三ツ星で、金沢21世紀美術館、金沢市が二ツ星です。石川県はこうした観光資源を売りにクルーズ誘客を行い、今年、金沢港には18隻が寄港する予定であり、今後は年間20隻、上陸者16000人を見込んでいます。
 アジア最大級の外航クルーズ客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」が富山伏木港に入港した際、海外の乗客約2700人は40台の観光バスで北陸を巡り、日本人のもてなしの心に触れたとの報道もありました。新潟県では、北東アジア交流特区を仮申請し、訪日観光ビザなどの規制緩和などに取り組もうとしています。

 県は今回の9月補正予算で招致事業を打ち出されましたが、こうした他県の取り組みと日本海沿岸の拠点指定や観光資源を考えたとき、「福井も敦賀も」ではアブはち取らずに成りかねず、果たして、十分な成果が見通せるか疑問です。
 クルーズ客船 誘致事業は敦賀港に軸をおき、若狭や近江、勝山の恐竜など観光資源をしっかり位置づけ、取り組むことを提案します。事業内容を絞り効果的な事業とすべきですが、所見を伺います。