2011.09.22

9月議会一般質問に立つー全質問原稿を掲載!

 9月議会も質問に立つ!質問原稿を掲載します。できれば、県議会の本会議のライブ中継録画を視聴していただき、ご感想、ご意見を頂ければ幸いです。

 民主・みらいの 野田富久です。一般質問のトリとなりましたが、通告による提言と質問を行いますので、最後までのご協力をお願います。

3・11福島第1原発事故は、日本はいうに及ばず、世界各国において、エネルギー政策の転換、経済活動の在り方、あるいは生活の価値観までも変わろうとしています。
野田新総理や枝野経産大臣も、原発について、「原発の新増設は現実的には困難。原発への依存度は可能な限り引き下げていく。」と表明しました。

西川知事は、先日も枝野 経産大臣と面談され、「福島原発での事故原因の分析が安全基準に反映されなければ、原発の再稼働は認めない。」と表明されたとのことです。
また、知事は今後のエネルギー政策について、「現実に即し、冷静かつ慎重な議論を行ったうえで、我が国のエネルギーをどのように確保していくか根本から検討し、ゆるぎない方向を示すこと。」と重ねて表明されてきました。あわせて、知事は、「多様な自然再生エネルギーの推進と過度の原発に依存しない。」とのエネルギーに対する考えを明らかにしました。

では、多様な自然再生エネルギーの推進について、本県の場合、今後どのような目標を掲げ、実効性ある施策を展開されるのでしょうか。

例えば、福田政権は低炭素社会の実現のため、「低炭素社会づくり行動計画」を閣議決定し、2030年に太陽光発電の導入量を40倍にすることを目標とし、導入量の大幅拡大を進めるとしました。

ところがどうでしょう。本県の昨年度の住宅用太陽光発電の設置件数は、全国下位から5番目の955件、持ち家に対する普及率は全国平均3.1%より低く、2.2%で下位から8番目です。6月、9月補正で前向きな取り組みを示されてはいますが、その実績は他県と比べ不十分です。

昨日の一般質問でも、西本議員が風力発電、田中議員がバイオマスへの取り組みについて質疑を行いましたが、理事者の答弁から強いサインやビジョンを受け止めることができませんでした。、太陽光発電の普及、小水力発電や風力発電、バイオマスへの精力的な取り組みが求められますが、本県の自然再生エネルギーへの取り組みの現状認識と今後の取り組みについて伺います。

「過度の原発に依存しない。」との知事の認識では、まず、現状の原発の定期検査後の再稼働について、先に述べた福島原発の知見を反映した安全基準の見直しなど、諸条件が担保されることとなっていますが、再稼働への手順について、また県民への説明など安全への共有について、どのような認識と取り組みをされるのか伺います。

また、国は「原発の依存度は可能な限り下げていく」との方向性を打ち出しました。そこで、核燃料サイクル計画について伺います。

日本の核燃料サイクル計画は次のとおり、推移してきました。1967年、第3次の原子力長期計画で初めて核燃料サイクル計画が打ち出され、高速増殖炉は昭和60年代初期に実用化することを目標として開発するとされていました。

その後、改訂が何度か行われ、その都度この計画は先送りされ続け、1982年の第6次の改訂に至っては2010年頃の実用化を目標に高速増殖炉の開発を進めるとされました。その後も改訂のたびに先送りされ、2005年の改訂では名称が原子力政策大綱とし、高速増殖炉については2050年頃から商業ベースでの導入を目指すとしたのです。研究や投資をすればするほど、目標が遠のいています。

この核燃料サイクルは、実験炉「常陽」は事故を起こし、原型炉「もんじゅ」や青森県の六ヶ所村再処理工場も事故やトラブル続きで、遅れに遅れをとり、この間つぎ込まれた費用は4兆数千億円と言われています。今後、原発の依存度を可能な限り引き下げていく、漸減の方向に進むならば、核燃料サイクル計画は意味を持たなく、不要となります。
知事のこの推移に対する見識を伺うとともに、本県の「もんじゅ」について今後の見通しと対応を伺います。

西川知事は政府の対応に不信を持たれ、批判されることは良とします。私も同感です。ただ、今日まで、電力事業者や原子力安全・保安院をはじめとする政府や研究者たちの大合唱で、安全神話を作り上げてきたことに、しっかりと検証しなければないません。

今日まで、東電や原子力安全委員会は、研究者などから、地震津波の分析や対策、外部電源、非常電源の確保などについて指摘を受けても明確な対応もせず、また、アメリカ原子力規制委員会の報告を水平展開することもなく、原子力の稼働を行ってきました。
08年には、自らの試算で10メートルを超える津波の試算結果を知りえたものの、反映せず、原子力安全・保安院へは地震直前の3年近く経って初めて報告したことも先日明らかとなりました。

何よりも、今回の3・11で、被害の拡大を引き起こしたのは東電の対応の遅れ、情報操作にあったことが明らかとなっています。
東電の情報開示に至っては、IAEAやアメリカなどからも非難され、研究者からも強く求められても対応せず、政府への情報提供や共有も十分でなかったことが指摘されています。

そのことが、事故への対応が後手となり、収束の見通しが立てられない大きな要因になっているといわれています。
東電の3・11福島第1原発事故の緊急対応と今日までの情報開示の在り方をどう評価しているのか、そのことは本県の3事業者も情報開示についての課題はないかどうか伺います。
ところで、避難・防災の在り方について2点伺います。

3・11福島第1原発事故を受け、安定ヨウ素剤の服用が話題となりました。原子力災害対策特別法では、国の指示後に地方自治体が住民に配ることになっていますが、いわき市は「万一に備え」、国の配布指示がない段階で備蓄していたヨウ素剤の独自配布を実施されたようです。

では、本県の安定ヨウ素剤の備蓄実態はどうなっているのか、また、今後の備蓄対象エリアと利用マニュアルについてどのように取り扱われるのか伺います。
 
避難路確保対策では、道路の拡幅新設が課題となっています。しかし、効果的で急ぐべきは、先だって一川防衛大臣にも要望されました海上避難であると思います。原子力サイトはいずれも穏やかな若狭湾内にあり、輸送船を構内の核燃料積み下ろし港に接岸するか、あるいは沖停泊し小型ボートなどでリレー移送することも早急に検討すべきです。これは陸上避難や事故対応車両の交通渋滞、緩和策にもなり、現実的かつ効果的です。
そのための、自衛隊、海上保安庁との協議を早急に進め、ボート配置などすべきと考えます。この認識と対応を伺います。


次にまちづくりについて伺います。
先日の知事からの提案理由説明において、県都のデザイン戦略について説明がありました。長期的な展望を持って、県都福井市や各都市の将来の姿を再設計するデザイン戦略の議論に着手し、歴史や文化、自然、景観など、次世代に受け継ぐことのできる都市をどのように創り上げていくか、「まちづくりを考えるフォーラム」を10月下旬に開き、県民の機運を醸成するとの答弁が昨日ありました。

県都のまちづくりを考えるときに、核となるのは、まずは、中央公園・県民会館跡地を含め福井城址周辺、次に、福井の玄関口である福井駅周辺の中心市街地、そして、えちぜん鉄道と福井鉄道が結節し坂井市を含めた広域拠点ともなりうる田原町駅周辺と考えています。
この3か所は、それぞれにコンセプトをもち、それを構成するツールがあります。
それをどう構成するか、どう生かしていくか、また、そこへのアクセスをどうするか、集い利用する人たちが主体となりうるか、利用者が能動的な環境に浸れるか、付加価値をつけられるかだと考えます。

福井城址周辺については、提案理由説明にもありましたが、長期的な展望を持って、是非、県庁移転後を見据えてビジョンを描き、取り組みを進めるべきでしょう。

今議会において、県民会館解体事業として予算が計上されましたが、県民会館の跡地は福井城址周辺の歴史を活かした環境整備を行う上で、包括される場所です。
中央公園、福井神社一帯は、福井藩主の御座所があった場所であり、本丸御殿とセットで歴史を語れる場所になると思います。

このエリア一帯は、民有地では福井神社、さらにエリアを広げればマスコミや民間会社の建造物があり、市所有地では順化小学校、道路、公民館、耐震でEおよびC評価の市庁舎別館、新館があります。また、県有地では福井城址とお堀、また、芝原用水もあります。都市の中心部にオアシスと史跡の趣を形づける一大空間は、同時に、災害時の拠点ともなります。

私は、以前から再三提言していますが、県と福井市、さらにはデザイナーや歴史研究などの有識者、市民で協議のテーブルに着く、2年ぐらいかけてその構想を固める。本来、その音頭は福井市が行うべきですが、場合によっては、知事の働き掛けで大きく踏み出してはいかがですか。知事のまちづくりに対する決意とともに、今述べました提言に対する所見を伺います。

次に、福井駅西口の課題について伺います。
先日、県バス協会の役員の方と懇談する機会があり、福井駅西口広場の整備の現状や東口広場を含めたバス発着場など交通アクセスが定まっていないことなど、ご意見を頂きました。
ここで思ったことは、生活している市民目線や、それを日々受け止め事業をしている交通関係者の視点を、果たして行政は受け止めているのだろうか? ふと、これは私自身にも向けられた課題とも感じたのです。駅西口再開発事業が決まらないから、駅西口広場拡張整備計画も進展せず、広場の概要すら打ち出されない。

それにしても、この8年間、とりわけこの数年間の計画案の変遷に中心部の在り様を市民は受け止めることができるでしょうか?今日までの取り組みに、駅前の商業ゾーンの商店街やデパートなどの関係者から落胆の色を濃くしているつぶやきを聞くのです。

行政が、準備組合の地権者しか見ていないとすれば、税金を投入することに県民・市民は異議を唱えても不思議ではありません。駅西口エリアは地権者の権利を超えて、公的都市空間なのです。だからこそ、税金の投入も可能なのです。

福井市が主体となって進めてきた再開発計画は、その核テナントに、第1次案はホテル、しかし、ホテル案撤回後、現市長になってから、2次案として市民福祉会館の移転とした福祉施設案、これを破棄して3次案ではNHK招致案、これも潰れて、先に4次案として、先日示されたのが地権者棟1棟とした『身の丈再開発』ビル案です。残念ながら、このビル案は東口のアオッサの縮小版であり、これでは、賑わい、交流、表玄関、文化的空間、交通結節点などの当初のコンセプトは一体何処へいってしまったのかと言わざるを得ません。

ただ、今回の計画案について、私は一点だけは評価したいと思います。それは駅部やアオッサなど駅東エリアと西の商業エリアとの間に人の動線を包み込み、電車の駅部への延伸を確保屋根つき空間ならば、交通結節点と広場機能が高まるからです。

西口駅前広場が、鉄道、バス、タクシー、自家用車など様々な交通の結節点となり、路面電車の延伸はJRなどとともに広域的な交通の拠点となることを期待します。
再開発ビルそのものについては評価するに値しませんが、広域交通の拠点となるこの福井駅西口広場と再開発事業案の屋根付き広場は一体的なものとして検討すべきと考えますが、所見を伺います。

次に、田原町駅周辺の課題について伺います。
昨年、田原町駅再整備の在り方について、福井県、福井市それぞれが役割を持って調査に入りました。当然、2つの調査は整合性をもって、今後の整備計画へと進み、そのためには、この調査結果を踏まえて、えち鉄と福鉄も交えた協議に入るのではないかと推察します。そこで、田原町駅再整備について、今後の事業化への見通しを伺います。

この田原町駅整備については、高校大学群が集積し、商店街があり、図書館・美術館など文化施設、フェニックスプラザや体育館・アリーナが隣接する都市空間です。高層のプラザ駅にし、若者の賑わい交流拠点とコンベンションの中核機能にすべきと訴え続けてきました。改めて私は強く提言しておきます。


医療行政について、わが会派の山本議員が代表質問で質しましたが、さらに、何点か伺います。
まず、平成21年度から3年間の取り組みをまとめた「県立病院経営改革プラン」について伺います。
県立病院の単年度収支は、病院の建て替えで、資産の償却などがあり、経常収支は赤字というものの、資金収支は黒字であります。

しかし、他県の県立病院の経営状況と比較した場合、経常収支比率が低い、入院患者一人1日あたりの収入が低い、病床利用率(一般病床)が低い、職員給与費対医療収益比率が高いと課題を分析し、その対応に取り組まれてきたと受け止めています。
そこで、このプランの実績と中間評価について伺います。

次に、プランで示されたこれら課題の底流をなし、高度医療を支える医療スタッフ体制について伺います。
06年4月の診療報酬改定で、看護師1人が受け持つ入院患者数で決まる入院基本料が変更されました。従来は看護師一人に対し、患者「15人」「13人」「10人」の3区分だったのが、新たに「7人」を新設しました。新設の基準を満たした病院の入院基本料は、これまで最高額だった「10人」の1万2090円に対し、1万5550円と大幅にアップします。
この7対1制度の導入は、患者・看護師・病院にとってそれぞれのメリットがあります。
患者にとっては、看護師が多く配置されることにより、従来よりも質の高い看護が受けられます。看護師の立場では、高い離職率の原因となっていた過重労働が緩和されます。また、病院にとっては、入院基本料の加算により、収入がアップするというメリットがあります。だからこそ、県内の病床数が300床を超える様な大きな病院では、多くが7:1へ移行したのです。ところが、県立病院はいまだに10:1体制であります。

私は県立病院も安定的な収支と労働環境、患者さんへのサービスを考えるならば、速やかに7:1体制へ移行すべきと考えますが、県は取り組む考えがあるのでしょうか。その決意があれば、今後の取り組みスケジュールを伺います。

陽子線がん治療センターの診療充実について伺います。
今年がん治療センターのオープンの折、山本センター長に「陽子線で乳がん治療ができれば画期的であり、全国から女性患者さんが治療に訪れます。議会としても精一杯応援しますから、開発してください。」と進言しました。県は早速6月議会で陽子線治療の新たな高度化研究に1億3700万円の予算計上をされました。大いに期待したいところです。
乳がん治療法の開発は今後どのように進めていかれるのか、乳がん治療の開発の現状と今後の見通しについて伺います。

最後に、原子力災害に対応する医療体制について伺います。
福島第1原発事故で被ばく治療、メンタル治療、人工透析などの恒常的治療の課題が浮かび上がってきました。この対応について、県は大きな役割を持ちます。
治療施設、医師などスタッフ、遠隔地の医療機関との連携など、とるべき体制は相当な困難が想定されますが、現状と今後の整備すべき課題とその見通しについて伺います。



2011.07.27

県内の公共事業の主要課題を近畿整備局に要請

今日は大阪です。国土交通省の近畿整備局に県会の我が会派として要請活動を行った。
 要請課題は2点。
 一点目は、県内の主要ダムについての取り組みである。国直轄事業の足羽川ダムについては、速やかに「検討会議」を再会、審議して、早く結論を出して欲しい。県主体の吉野瀬川ダム、河内川ダムについては、県の検討会議の報告も国に報告しており、その審査を速やかに行ってほしい。
 二点目は、高規格道路の早期完成についてである。中部縦貫自動車道の建設促進では、昨年、今年と自公政権時代の事業費を大幅に上回る予算を執行していただいき、さらに大野東・和泉間の事業化を決めていただいたことに感謝する。ただし、中部縦貫自動車道のミッシングリンクを解消するために、引き続き早期に和泉・油坂峠間の事業化決定を要請した。
 また、今日の福井新聞にも掲載されていたが、舞鶴・若狭自動車道の建設に伴う敦賀南スマートインターの設置についてそのお実施申請手続きが遅れており、建設への一体的整備の雲行きが怪しくなっているとの報道を敦賀選出の麹谷議員に耳打ちして、申請が後手に回ったにせよ、遅滞なく事業化してほしいことを議員からついよく要請されることを進言し、議員から近畿局へ強く要請していただいた。
 ところが、このスマートインターの手続きの遅延について整備局は認識していなく、土木部長は速やかに調査して対応するとの認識を引き出し、局長もこのことを部長に促していた。
 今日は局長、副局長、総務部長、道路部長、河川部長のそろい踏みの対応を受けたが、出先機関でもあり、明確な答弁を受けるには至らなかった。しかし、私どもの会派の意向は伝わったと思う。成果は、スマートインターの促進を念押したことか。?
 終わってから、道路部長に新日野川橋(仮称)の建設促進を個別に要請した。この新橋は、福井市と清水町合併の際の政治課題で協定でもあった。私は、平成30年の国体や障害者スポーツ大会開催を見据え、健康の森、運動公園、福井市の総合公園へのアクセスとして、また、福井市のテクノパーク工業団地に隣接し、輸送路の確保として、その意義を訴えた。今後、この陳情は波状的に取り組みたい。
 
写真は少し暗いが、挨拶しているのは私です。



2011.06.28

県議会、私の一般質問原稿です。

6月29日、以下は本会議での一般質問の原稿です。ご意見ください。
民主・みらいの野田富久です。
 東日本大震災と原発事故で被災されました皆様にお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた皆様に謹んで哀悼の意を表します。また、被災現場で復旧作業や福島原発で身を挺しての収束作業に取り組んでおられます皆さん方のご労苦に敬意を表します。

3.11は極めて深刻で未曾有の大参事でありますが、この教訓をこれからの日本、福井の行く末にしっかり活かし、決してその負担を子々孫々に残す訳にはいかない、そんな思いを込めて以下質問と提言を行います。

福島第1原発事故を受け、一昨日の福島県議会では、自民党県議の質問に答え、佐藤福島県知事は「福島第一原発は収拾の兆しが見えず、原発の安全神話は根底から覆された。」として、「原子力に依存しない社会を目指すべきだとの思いを持つにいたった。」との報道がありました。また、山口県知事は中国電力の上関(かみのせき)原発計画で公水面埋め立てを認めないとの方針を表明されたとのことです。この原発事故は国内外に大きな衝撃を与えています。

さて、西川知事は、この事故を受け、翌日には、現地への災害救援支援を行う一方、県内の3原発事業者への安全対策に万全を期すよう要請されました。国に対して、経産省には情報開示や原因究明、防災対策、耐震安全性など緊急要請を行い、文科省にはもんじゅの安全確保を要請、さらに、4月19日には海江田経済産業大臣に安全基準の設定など要請されてきました。この間の知事の的確なる対応と事故の課題を提言したことに私は高く評価したいと考えます。

ところで、福島原発事故を受けて、菅直人首相は5月6日夜、緊急記者会見を行い、中部電力に対して浜岡原発のすべての原子炉を停止するよう要請したと発表しました。

6月18日、今度は海江田経産大臣が浜岡以外の原発の再稼働に向けて「安全宣言」を行いました。これを受け、経産省 原子力安全・保安院の黒木審議官が21日の午後来県され、満田副知事らが対応されました。
黒木審議官は国際原子力機関(IAEA)に提出した政府の見解と各地の原発の安全対策を「妥当」と評価した説明をし、原発の再稼働を要請したと言われています。そのあと、県議会においても、県内の原発の運転継続や運転再開することに安全上支障はないとの断定的な報告を行いましたが、各議員の厳しい指摘を受けて、帰られました。

 その後、海江田経産大臣はなおも原発立地県へ協力要請を求めて各県へ出かけると表明していますが、大臣は西川知事が投げたボールをしっかり受けとめることもせず、先だっての原子力安全保安院の説明をするのではないでしょうか。大臣が保安院同様の思惑でのご来県ならば、新たなステージの進展はあり得ないと思います。
① 知事はこうした国の姿勢についてどのように受け止めているかお伺いします。

さて原発事故ですが、6月6日に至って、原子力安全・保安院は福島第一原発の事故原因は津波でなく、地震から始まったことを初めて公表しました。遡ること、東京電力は5月15日、1号機では津波より前に、地震の揺れで圧力容器や配管に損傷があったことを公表しています。保安院は、地震から3時間後、津波から2時間後の午後6時ころに圧力容器内の水位が低下し、加熱した燃料棒が壊れ始め、その一部が格納容器へ漏れたことを公表したのです。

そして、少しの遅れが最終的にはメルトダウンにつながったのであります。わずか507ガルの地震の一撃でECCSの高圧注水管が破損し、冷やすことができず、最悪の事態になったのであります。

今、国や電力事業者は津波対策で、外部電顕確保の手立てを行い、安全を強調していますが、ここで認識しておきたいことは、津波の前に、構造的な問題が地震により決定的なダメージを受けたという認識に立って、耐震での安全対策を講じなければならないということです。

本県の原発は、2008年、原発の耐震設計審査指針の改訂を受けて、各電力事業者は施設の耐震安全評価の見直しを行いました。例えば、美浜原発は基準地震動の最大加速度を405ガルから600ガルに、もんじゅは直近に活断層が存在することを認め、6.8の地震の可能性を認めました。

しかし、神戸大学の石橋克彦名誉教授は活断層が認識できないところでもM7級は起こりうる。1891年の濃尾地震や1995年の阪神大震災のように隣接の活断層が連動したことも指摘しています。

また、敦賀半島においては、1586年の天正の大地震、1662年の寛文の大地震など、古文書から地震災害の史実が明らかとなっています。
今回のIAEAの調査報告書では、地震に対して過去の文献やあらゆる要素を考慮し、対策を立てるべきだと厳しく指摘しています。

県内の場合、以前から地震学者が指摘していますように、浦底断層と野坂断層や、和布(めら)―かれいざき沖断層、甲楽城(かぶらぎ)断層から柳ケ瀬断層、関ヶ原断層が同時活動する断層として一体的に評価し直し、改めて地震の再評価などを行うことが必要不可欠であると考えます。
この認識について知事の見解と対応についてうかがいます。

本県が重視している原子炉の老朽化が事故に与えた影響について、安全・保安院は、「これまでの緊急安全対策で、本県内の原発も安全基準は満たしている。」としました。老朽化している敦賀、美浜、高浜の各原発について、保安院の認識は「高経年化の劣化事象はない。」と断定しています。重ねてもい仕上げますが、福島第1原発は同様の稼働年数を経過し、配管などの破損から事故が始まったのです。

また、保安院は「大きな津波が襲来する切迫感はない。停止要請を行う必要はない。」と結論づけ、「運転継続や運転再開をすることに安全上支障はない。」と報告書をまとめ、本県に再稼働を求めたのであります。
知事はこうした高経年化の保安院の報告をどのように認識しているのか伺います。

次に、使用済み核燃料の現況と対応についてうかがいます。
今回の福島第一原発事故で、使用済み燃料の存在が大きくクローズアップされました。使用済みであっても、崩壊熱を発し、また放射能を発生さすことが想像を超えて莫大なものでした。

では、日本原電敦賀原発ではどうでしょうか。1号機のプールの深さが約11メートル、地震として現在想定している最大800ガルの揺れの強さで調べると、1号機の貯蔵プールにある約1千トンの水のうち約50トンがあふれだし、水位は約60センチ下がる計算です。
現在の貯蔵状況で仮に冷却水の循環が止まった場合、1号機で通常約30度の水温は3日後には100度に達します。この間に復旧作業や、ほかの系統からの注水を求めなければなりません。

同様に、では「もんじゅ」ではどうか。原子力機構の話では、「もんじゅの燃料はステンレスで覆われており、ナトリウムとは反応しない。また、ナトリウムの沸点は880度と高く、保管している使用済み燃料は長期間冷やされているため、崩壊熱でナトリウムが蒸発するとは考えにくい。」とのことですが、津波など水が外部から浸水した時などは燃料棒のみならず、ナトリウムと反応しても水素爆発を起こす可能性は否定できません。また、冷却水がオーバーフローし、一方ではプールにクラックが発生するなど、複合的な事態が生じた場合、福島原発の二の舞です。

いずれの原発も使用済み核燃料の貯蔵が増えれば増えるほど、水量は少なくなります。県内の原発の多くは、使用済み燃料のプール貯蔵能力は30%台とも言われ、早いものでは後3ないし4年すれば満杯とも言われています。
この使用済み燃料の原子炉建屋内の保管の現状と今後の見通し、対策をどのように意識しておられるのか伺います。

ところで、関西電力は切羽詰まった使用済み燃料の保管実態を抱えながらも、今日に至っても、中間貯蔵施設を持ち得ていません。東電と日本原電がようやく青森県に用地を確保し、全国で初めての施設として工事に着工しました。
使用済み燃料は再処理かワンスルーか不透明なのが実態であり、場合によっては、孫の世代はおろか、子々孫々まで保管管理しなければなりません。そこには、場合によっては高レベル廃棄物も便乗されることにもなるでしょう。無論、いずれもプルトニウムやセシウムなどの崩壊熱は減退するとはいえ、延々続き、厳しい管理下のもとに置かれることとなります。

わが県議会で、一部の議員から県内招致の提言がありましたが、これに知事はきっぱりと拒否してこられました。ところが、驚くことに、福島原発事故後に、県内自治体の長が中間貯蔵に関心を示されたとの一部報道がありました。

私は申し上げたい、「使用済み核燃料や高レベル廃棄物も安全ならばどうぞ電力消費地である関西の都市部にお持ち帰りいただき、何十年かの一時保管をされては如何かと。」
⑤知事は、使用済み燃料の中間貯蔵施設を県内に設置する考えを持ち得ていないことを再三表明してこられましたが、このことに、いささかの揺るぎがないのか念のため伺います。

 高速増殖炉 原型炉もんじゅについてうかがいます。
1968年にはじまった高速増殖炉計画は、1980年代前半を実用化としていたが、その後の5年毎の改定で実用化年度は毎回遠のいて行き、2005年の改定に至っては2050年に実用化するとの計画となりました。この間、「もんじゅ」には9000億円以上の税金が使われ、停止中も年間200余億円の電気代など管理費を要しています。それは、今日まで、この高速増殖炉開発につぎ込まれた総費用は約2兆円と言われています。

また、もんじゅのトラブル続きはお手の物です。昨年8月には容器内で落下事故が発生し、約17億5000万円の費用を費やし、先日やっと回収し、今後その調査に入ります。

このもんじゅと合わせ、核燃料サイクルでは再処理工場の建設を進めています。青森県六ヶ所村の再処理工場は相次ぐトラブルで、これまた延期に継ぐ延期で、完成は2013年以降となりました。ちなみに、当初の建設費用は7600億円だったものが、2011年2月現在で2兆1930億円と約2.8倍以上にも膨らんでいます。

夢の原子炉もんじゅはまさに夢の遠のく原子炉であり、核燃料サイクルは4兆数千億円を要しても、実現の見通しは立っていないのであります。
 費用は高く、非常に危険で技術的にも難しく、細管損傷やナトリウム火災などの事故が相次ぎ、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなど、先進諸国はすべて開発を中止したのも当然です。

特にもんじゅは、ナトリウムを使うことで配管が複雑で肉厚が1.2ミリと薄いため配管の構造が地震に弱いという弱点があります。それがよりによって、敦賀半島の活断層群の上に建設されているのであります。

⑥こうした「もんじゅ」について、知事はどのような認識を持っておられるのか見解をうかがいます。

次に、まちづくりについて伺います。
まず、この議会で知事が示しました「都市間連携のプロジェクト」についての真意と取組みについてであります。
昨年10月の記者会見以降、知事は市町のまちづくりに強い関心を示され、今後、県としても関係市との協議に含みを持たせていました。そして、今議会、西川知事は提案理由説明の中で、「県都のデザイン戦略について、福井市と各都市を再設計するデザイン戦略の議論に着手します。構造的な問題を抱える各都市の改造について、意見交換の場を設けます。」と表明されました。

本来、都市計画・まちづくりは市町の主要行政課題であります。⑦市町の取組が遅々として進まないとの認識で、知事として手を差し伸べられるのか、あるいはもっと積極的に関わり、突っ込んだ提言や支援策を持ち得ておられるのか、これら真意と知事が指摘する抱える構造的な問題への解決糸口について所見をうかがいます。

こと、福井駅西口再開発事業が停滞して7~8年になりますか。そのキーテナントをまずホテルとしたものの採算見通しから撤回、次の市民福祉会館の移転計画も狙いから外れて撤回、NHK招致は不調と、打ち出される計画はころころと変わり、進展なく今日に至っています。
一体、福井駅西口再開発はどうなっているのでしょうか?県の認識と今後の進展について見識を伺います。

次に、相互乗り入れとこれを見越した田原町駅周辺整備について、お伺いします。
去る6月14日に開催された事業検討会議では、初期投資の沿線7市町の負担割合の調整が進んでおらず11年度(今年度)の事業着手は難しい状況と説明され、相互乗り入れの第一段階として13年度実施を目標にしていた福鉄による田原町駅からえち鉄新田塚駅までの乗り入れも遅れる可能性が出てきたとのことでした。
相互乗り入れについては、県が調整主体となって引き続き沿線市町の合意形成を進め、一日も早く実現していただきたいと期待するものですが、ここで、今後の見通しと課題について伺います。

さて、この相互乗り入れが実現すると乗客も増加することが予想され、田原町駅周辺は現在以上に結節点としての機能が高まると考えられます。
そこで、相互乗り入れの実現時期に間に合うように、田原町駅の改修と合わせて結節点の駅に相応しく、駅周辺の整備を行うべきではないかと思います。田原町駅に隣接してフェニックスプラザもありますし、近くには最近改修された体育館やアリーナもあります。田原町駅はえち鉄沿線および福鉄沿線からの乗客が集まる広域拠点としての機能も有するのであります。⑨田原町駅周辺の整備については、積極的に福井市を支援すべきと考えますが、県の見解を伺います。

最後に、福井国体・全国障害者スポーツ大会への取り組みについて、箇条書き的に質問します。
県立総合運動公園など施設の整備計画の取組について伺います。
県営体育館は雨漏りも床のいたみもかなり進んでいます。プールでは飛び込みプールなど痛みもひどく、陸上競技場はスタジアムが主要基準に合わないなど、施設総体として見直しを余儀なくされています。また、以前から指摘していますように教育研究所の老朽化やIT対応設備など、今後の教育研究施設としては大きな課題があります。青少年センター研修所は雨漏りでバケツやぞうきんなどが点在する中での利用です。また、運動公園構内の一角にあります児童館は閉鎖して久しく、こどもの国のオープンスペースも5月の連休以外はほとんど人影もありません。この際、個別対応の見直しではなく、教育研究所や青少年センター、子供児童館などの移転も含めた総合的な検討を行い、国体に備えることが必要と考えますが、所見を伺います。

今年初めて、知的障害者と身体障害者というそれぞれのハンディをもった人たちが一つになって、県障害者水泳大会を行いました。そこには選手は言うに及ばず、スポンサー、ライオンズクラブのボランティア、介添えなどサポーターなど集いました。
私は各ハンディもった知的障害や身体障害の組織の連携と支援が必要と考えます。また利用施設については、健康の森はうってつけではないかと思います。
いずれにせよ、今回、予算計上もされたが、全国障害者スポーツ大会の推進体制と工程の見通しについて伺います。
加えて捕捉しますが、国体、障害者スポーツ大会です。あれほど多機能なスポーツ施設で、障害者の人たちには申し分ない健康の森です。この際、簡易宿泊施設の建設をし、滞在型の健康づくりの拠点としてはどうかと提案しますが、所見を伺います。



2011.06.08

福島原発事故、地震・津波に見舞われる福島県議会を尋ねる。

7日、福島県議会を福井県議会として10数名の議員が尋ねる。
 地震・津波に加え福島第一原発事故の被災で対応に追われている福島県議会を訪ね、原発事故対策の現状と今日抱える課題について伺った。

 まず、吉川議会事務局長は「派遣、支援、同じ原発をもつ福井県議会を初めて受け入れた。今なお10万人の被災者が避難し、生活も家族も分断され、この間の市町村、とりわけ8町村の避難は埼玉県にまで、役所ともども避難しなければならない事態にいたり、こんなことがあっていいのかとの思いです。未だ、事故の収束の見通しすら立っていません。多くの皆様の支援をよりどころを糧に頑張るだけです。」と話をされた。

 小山原子力安全対策課長は、「率直に言って、原子力の複合災害に対応していなかった。複数号機の併設はリスクを拡大する結果になった。個人的発言であるが、と注釈して、関係者の多くは予測や想定をある程度認識していたが、認識が甘く、まさかということで対応を怠ったと思う。想定外ではない。」との話は衝撃的であった。
 同課長は、「現在も被害は拡大中で、今皆さんに十分な報告や課題をお話しできる状況ではない。」と話を納めた。
 私だけではない、参加議員たちは退庁のバスの中で同様の事を話題にしていた。

 私は、お見舞いと労をねぎらった上で、今日まで福井県同様に県主体の防災訓練も、この事態では国や保安院、東京電力と市町村、被災者のはざまにあって、国の一元的責任と対応と言ってきたが、県の災害対策の役割は持ち得ていない構造ではないか?改めて、防災計画は国の一元的な計画の下、保安院や事業者、県や市町村などの役割は根本的に見直さなければならない。」と提言し、事故の示された時系列が、今日東電や保安院の事実やデーターを小出しにしている実態では、検証もし辛いと思うが、是非情報を集積して再整理し、私たちにも提示してください。しかし、とてもこれ以上尋ねる状態ではなかった。(写真)
 
 ただ、この時期に伺うことの配慮に欠けたことは深く自戒し、福島県議会に謝らなければとの思いが残る。
 事実、私たちに対応されたのは、局長と課長、さらに職員3名であり、局長は所用あって、挨拶を終えると退席された。後は原子力課長(と所属職員1名)が説明されたことに、全ての状況を示していた。
 
 退庁前の僅かな時間、福島県議会の民主党系会派を訪れると、議員や関係者など10数名が在室されていた。佐藤議員など4名の議員と懇談した。しばらく、視察は受け入れられる状況ではない旨の話しも受けた。当然、当然です。




2011.05.11

原子力安全保安院、全員協議会で、「原発オフサイトセンターは見直す。」との見解を引き出す。

 今日は臨時県議会が召集され、議長には田中氏が就任された。田中氏は壇上で就任のあいさつで、「公正で円滑な議会運営を。」と述べた。閉会後、会派控室のお礼のあいさつに見えたので、私は、「任期中、会派所属を離れて公平な議会運営を。」と注文を付けたが、返事は濁った。はたして、会派に属し軸足置いた議長では、議会改革も先行き厳しいかも?
 ところで、知事は旭副知事の任期満了に伴い、新たに副知事は総務省から満田を登用する人事案件を提示、議会はこれを同意した。勇退される旭氏について、職責をよく務められたと私は素直に思い、議場で「お疲れ様でした!」と大声でエールを送った。
 
 さて、議会終了後、全員協議会が招集され、福島第1原発事故を受けての報告があった。理事者、安全・保安院、関西電力など3事業者が出席された。保安院職員の難しい事故経過を延々と報告していると、「お経を読みあげているんじゃない!」との叱責まで議員から飛び、席を立つ議員、目をつぶっている議員なども出てきた。

 質問を受け入れることとなり、いち早く私は以下の質問をした。
① 初期の段階で「想定外事故」との認識を東電、保安院とも示していたが、「想定外」認識を問う。
② 放射性物質でヨウ素やセシウムが検知されているのにも拘らず、プルトニウムやストロンチウムの公表がほとんどない。データー公表の操作が行われているのでは?
③ 今回の事故で、防災体制、とりわけ「オフサイトセンター」は場所・機能を根本的に変えなければならないが、どうか?
④ 40年経過の美浜原発1号機の稼働を評価確認し、稼働のお墨付きを与えたが、福島原発事故の評価知見をもって検討すべき。
⑤ 使用済み燃料保管プールが満杯になることが想定され、数年前に「リラッキング」して、すし詰め状にした。これでは、水量が少なくなり、耐震上見直しが必要ではないか?
 
 西川知事は、定期検査後の稼働について、「新たな安全基準と対策が講じていない中では認められない。」との認識を持っているが、④の保安院答弁は、何の反省認識を持っていない。
 唯一、認めたのが③で、見直しが必要との認識を示したことだ。

 原子力安全・保安院の姿勢と取り組みは、私だけではなく同席の西川知事も愕然としただろう。