2011.12.07

12月議会 一般質問に立つ。7日13:40〜

期待を裏切りました。ホームページの更新が2箇月間休眠しました。
気を取り直し、活動に入ります。
まずは、本日の一般質問、原稿を公開します。
民主・みらいの野田富久です。新年度の制度と予算編成を背景に12月議会、反映すべき喫緊の課題について、質問と提言を行います。

今次の民主連立政権は新幹線を白紙から検討するとして2年、待望していた整備新幹線の認可・着工へ大きく動こうとしています。マスコミ各社もここに至って、「整備新幹線未着工区間、建設へ」の報道を行なっています。

今日までの長い道のりでしたが、知事をはじめ沿線自治体や経済界、本県選出国会議員や私ども県議会など、先人共々に 新幹線への道のりを歩んできました。
知事は、昨今の要請活動などを通じ、新幹線整備の認可・工事への感触をどう感じておられるのか伺います。

今の状況は、前田国交大臣の力強い発言から考えると、新幹線が見えた段階と言っていいと思います。そこで、敦賀までの認可・工事着工となりますと、現在の県が検討しています、えち鉄高架化の計画案は、近い将来の新幹線整備と事業区域が重なり、軌道変更という現実的な課題が発生します。

私は、かねてよりこの県の計画案は、100億近い無駄な二重投資であり、JRから分離される並行在来線、JR貨物、えち鉄の単線化による安全性と不便になるダイヤの問題等を指摘し、代替案として、勝山永平寺線の田原町駅乗り入れ、福井口駅からのシャトルバス運行、えち鉄の路面電車化案を提示してきました。

新幹線認可後には、遅滞なくえち鉄高架化問題について決着をつける必要があると思いますが、認識と対応について伺います。


次に、県設置の障害者福祉施設の移譲について伺います。
 県は、県立障害者福祉施設、「美山荘」、「若越みどりの村」、「心身障害者コロニー若越ひかりの村」の3施設を平成24年4月から、社会福祉法人福井県福祉事業団に移譲するという決定を行い、今議会に関連する議案が提出されています。

今回移譲を行う3施設のうち「みどりの村」と「ひかりの村」の2施設は、昭和50年の開設以来37年を経過し、その間一度も大規模な改修も行われず、建物の老朽化が進んでおります。
壁や天井の剥落や雨漏りが見られるほか、居室(きょしつ)の面積についても、一人当たりの面積は現在の厚生労働省の設備基準よりも3分の1と極端に狭く、また、行動障害や医療的ケアのため個室対応が必要な方も4人部屋で生活している状況です。そのためか、ストレスも溜まり不安定な精神状態にあったのか、先だっては、4人部屋で利用者同士での傷害事件も発生しました。

さて、この施設は、指定管理者制度により運営がされておりますが、制度導入後、施設の利用者や保護者からは、指定管理期間が終了すると管理者が変わるのではないか、今までどおり施設で生活できるのか、同じサービスを継続して受けられるのか、重複障害や重度障害をもつ利用者と職員の関係は極めてデリケートな信頼関係もあり、不安の声が寄せられておりました。

指定管理者制度の導入は、利用者にとっても職員にとっても、大きな不安を抱えることとなりました。そこで、福祉事業団としては引き続き指定管理者としての認定を受けるために、職員の2割近い賃金カット、190名の正規職員のうち、50代職員の希望退職を募り、職員を150名にまで減らし、非正規職員を40名近く採用、この三年間、県からの委託料も受けず運営してこられました。

このような、施設の老朽化や指定管理制度に対する不安から、平成22年2月に3施設の保護者会からは議会に対し「施設の早期改修と利用者と濃密な信頼関係を築いていける団体による安定・継続した施設運営」を求める陳情があり、議会としても保護者会の陳情の願意を真摯に受け止め、全会一致で採択を行ったところです。

今回の移譲は、このような施設利用者や保護者の強い要望に応え、安定した施設運営を行うという点では評価します。この間、福祉事業団としては改修再整備したのちに移譲することを再三要請してきたとのことです。ところが、今議会の条例提案されたことで、移譲が先行し、老朽化した施設、それは巨額な負の資産を抱えての福祉事業団の運営となり、家族会・保護者や職員は新たな不安を感じています。

実は、国の制度で同時期に設置した全国各都道府県も本県同様に直営または移譲の節目にあり、各県とも建て替えた後に移譲するか、建設費などの負担金を支援した上で移譲することにしています。

本県2施設について、解体費は4〜5億円、建設費は30〜40億円とも言われている建設費を準備しなければなりませんが、この負債を持参金として移譲し、切り離しを行うものです。これは、「借金持たせて、突き放つ。」 行政たるもの、最も弱い利用者を、そして福祉事業団を、路頭に迷わすようなことを決して行なってはなりません。
今日まで重度の障害福祉施設としてセーフティネットを担ってきた事業団に対し、健全で安心できる運営が計られるべきです。

そこで、移譲後、現在の施設をどのように整備していくのか、また、県は事業団が健全運営を行う上で、どのような支援を行っていくのか伺います。

また、これまでこれら施設は、民間施設では受け入れができない重度の障害者の受け入れを行うセーフティネットとしての役割を担ってきました。重度障害を持つ方々が安心して生活を送る上で、このセーフティネットの機能を今後とも維持していただかなければなりません。
現在の重度障害者に対するセーフティネット機能を今後とも維持するため、県としてどのような支援をされるのか伺います。

福祉事業団が民間福祉法人になるとはいえ、ひかりの村やみどりの村で、重複や重度の障害者を引き続き受け入れていただくこととなりますが、ここに利用者や親族の声を受け入れる相談窓口として、第三者委員会の設置も必要かと存じますが、所見を伺います。

実は、この第三者委員会とは、介護保険施設や老人福祉施設で苦情や要望などを解決し、中立的な施設運営を行うべき窓口であり、各社会福祉法人では設置していると認識しています。

ところが、昨今営利法人が経営する介護保険施設や老人福祉施設が増大しており、これらは施設と利用者との契約に基づく利用であり、全国的にも多くのトラブルが発生し、よく報道されています。
 本県での、これら施設での苦情やトラブル、要望などの受け皿としての第三者委員会設置の実態と県としての対応策を伺います。

次に、看護師育成と県立病院の看護体制充実について伺います。
医師確保については、私も再三問いただし、また、議会でも審議されてきました。しかし、これは国家的な医療政策に制約され、県レベルで、万全な対策が講じられることは困難な側面があります。
一方、看護師の確保育成は県政が なせる政策です。
私は、今年2月議会で看護師不足の現状と対策を伺ったところ、理事者は、「県内の看護職員は、230人の不足が見込まれている。」との答弁。また、9月議会で我が会派山本議員が質したところ、理事者は、「県内の看護師の養成数は、ことし4月から福井医療短期大学が20人増員し、現在の定員は395人。」との答弁でした。一方で、日赤看護学校や福井準看護学校の閉校があったことを指摘しておかなければなりません。

看護師不足の原因と対策について、理事者は「3年以内の新人の看護師の方は離職率が高いということ。それから出産・育児を機に離職することなどが、大きな原因だと分析をしている。このため新人看護師の実践能力の向上、研修、院内保育所の支援、労働環境の改善のアドバイスなどで、看護師不足に対応していく。」と述べられました。

残念ながら、こうした県の現状認識と将来の需要見通し、その対策は極めて甘いのではないかと指摘せざるを得ません。

現状ですが、福井県福井市のある看護師求人のホームページには、191件の求人欄があり、その募集は1件あたり1名から20名に至る募集人員です。また、別のサイトでは県内の5つの総合病院が看護師の急募や数十名におよぶ新採用募集が掲載されています。

さらに、他のサイトをみても、医療機関はもとより老健、介護施設から保育園に至るまで看護師募集があり、多岐にわたる看護業務へのニーズが高まっているのが現状です。

先だっても、県医師会の役員の方々と懇談する機会が有りましたが、准看護師含めて看護師の育成に真剣に取り組んで欲しい。これでは、病院も看護師不足による安心した医療を確保できないし、病院も労務倒産になると訴えておられました。

基本的に、看護師確保には看護師の学校を確保することが前提です。
本県の看護師養成の学校は今年4月1日現在で395名の定員です。では、近県ないし類似県の看護師養成の学校定員はどうか。昨年4月1日現在の数字ですが、石川県は1015名、富山県725名、長野県1060名、茨城県1480名、青森県1140名、香川県1210名、大分県1165名など、本県の2.5ないし3.5倍の定員です。

本県にとって絶対数が足りない看護師の実態、さらには、高齢社会を迎え医療や福祉の分野でさらなる看護サービスが求められる今日、看護師の養成・確保に何ら手を打たずして、医療福祉の向上を確保できるでしょうか。

看護師養成学校の増設や増員を行うことは、県民の修学の機会と権利の拡大、雇用の確保、医療福祉サービスの充実を図る上で県が取り組むべき、喫緊の課題です。

国でも今年8月看護師等の人材確保の促進に関する法律が改正され、来年4月1日に施行されます。同法4条には、国及び地方公共団体の責務が謳われ、その4項に「地方公共団体は、看護に対する住民の関心と理解を深めるとともに、看護師等の確保を促進するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」とあります。

県は看護師不足の現況をどのように認識し、その確保策をどのように認識しておられるのか伺います。
そして、喫緊の課題と考えます看護師養成の学校の増設・定員増を図ることについて、認識と対応を伺います。

次に、県立病院の患者対看護師の配置基準の見直しについて伺います。私は9月議会で県立病院はいまだ10対1体制であり、速やかに7対1体制への移行を提言しました。
新年度の予算編成と事業や職員採用の本格な検討を行なっていく今正に、その方向性が示されるべきとして再度伺うものです。

この7対1体制の導入は、患者、看護師、病院にとって、それぞれ大きなメリットがあることは述べました。患者にとっては、看護師が多く配置されることにより、より質の高い安心した看護が受けられる。看護師の立場では、高い離職率の原因ともなっております重労働が緩和される。病院にとっては、入院基本料の加算により収入がアップする。というメリットがあります。だからこそ、県内の病床数を多く抱える病院や全国の大学病院、県立病院と同規模の9割近い自治体病院などは7対1体制へ移行しているのです。

これに対し、理事者は「7対1看護体制については、他の病院の導入状況等の情報も収集しながら、今年度から県庁内で経営面の課題も含めまして、総合的に検討しているところです。」と答弁されました。いよいよ、新年度へ向けた看護師採用計画など事業、予算編成も大詰めを迎えつつあります。検討に猶予はありません。
そこで、県立病院の看護師配置計画の充実について、今後の取り組み見通しを伺います。

次に、女子中学生殺害事件と犯罪被害者支援について伺います。
1986年、福井市で起きた女子中学生殺人事件で、発生から1年後、逮捕・起訴された前川さんは、犯行を一貫して否認し続けたもの、一審は無罪、二審は有罪で服役しました。この逮捕は、別件で逮捕されていた元暴力団組員の供述から始まったようです。その後、六人の証人が登場し、なされている供述は、一人の供述が変わると、ほかの供述も一致して変わる、所謂「変遷の法則性」が明らかにされました。「これには警察の誘導があったのではないか?」「これは冤罪ではないか」と多くの法曹界、メディアが指摘しています。

11月30日、名古屋高裁金沢支部が再審開始決定を行ない、再審の決定理由のなかで、「供述の信ぴょう性は誠に脆弱。」また、「客観的な裏づけもなく、物証の乏しさ」も指摘されました。「開かずのとびら」が開かれたのです。

しかし、あろうことか、この再審開始決定については、5日、名古屋高検金沢支部が名古屋高裁に異議申し立てをしてしまいました。

異議申し立てはなされたものの、今回の事件における名古屋高裁金沢支部の再審開始決定について、県警本部としてどのように受け止めているか伺います。

今回大きく浮かび上がり、今後の捜査について求められるのは、全面的な証拠開示の必要性、捜査取り調べでの可視化、物的証拠と科学捜査重視の姿勢であります。
県警本部は、信頼回復を図るべき捜査活動において何を教訓とするのか所見を伺います。

今回の事件、冤罪と判決されたとなれば、前川さんやご家族の4半世紀の心労は計り知り得ません。

また、この事件で再審無罪となりますと、真犯人は迷宮入りとなります。

何れにしても、殺された女子中学生、そのご遺族の無念と悲しみ、さらには経済的、心身共の負担は、私たちの想像をも超えた日々ではなかったでしょうか。

昨今のご時世、県民誰しも、ある日突然、こうした境遇に遭遇し、そこで心身ともに憔悴しきり、生活すら考えられない事態に陥るかもしれません。こうした、犯罪被害者を支える団体が各県にあります。福井県においても、設立10年、地道ながらも被害者の支援活動を行なっています公益社団法人福井被害者支援センターが活動しています。

このセンターの活動実績によれば、平成20年度171件、21年度190件、22年度192件と相談対応件数は増え続けているとのことです。

ところで、平成16年に犯罪被害者基本法が制定され、翌17年には同法に基づき、基本方針、重点課題のもと、258の具体的施策を盛り込んだ「犯罪被害者等基本計画」が策定され、今年3月には、さらに241の具体的施策を盛り込んだ第2次犯罪被害者基本計画が策定されました。法は国や県において、犯罪等により被害を受けられた方や、そのご家族またはご遺族のための施策を総合的かつ計画的に推進していくことが位置付けられています。

本県の場合、福井県安全で安心なまちづくりの推進に関する条例という治安・安全対策はあるものの、被害に遭った場合の条例や計画、指針がありません。越前市では、今、条例化の取り組みを行なっています。

県として、犯罪被害者等の権利利益の保護のための条例化や犯罪被害者基本計画、対応指針を策定する意思はないのか伺います。

 さらに、具体的対応として、基本計画では、損害賠償の請求についての援助、給付金の充実、居住や雇用の安定、また、保健医療サービス及び福祉サービスの提供や保護、捜査、公判等の過程における配慮等、民間の団体に対する援助について推進すべく責務を掲げていますが、県として、こうした支援策にどのように対応されるのか伺います。